能登半島地震から1年 : ストレスや身体負担 災害関連死261人─直接死228人を超える
最大で震度7の揺れを観測した能登半島地震発生から1月1日で1年になる。石川県と新潟県、富山県では、災害関連死も含めて奪われた命は489人。このうち地震後のストレスなどで亡くなった人は261人にのぼり、直接死を上回った。能登半島を中心とした9月の豪雨では16人が亡くなった。新たな年、多くの住民が二重の災害に負けない復興を願う。
政府や石川県などの発表によると、12月24日時点で判明している死者の内訳は、災害による直接被害で228人、避難や避難後の疲労やストレスなど精神的・身体的負担による災害関連死は261人。災害関連死は、石川県内でさらに200人ほど申請が出ている。行方不明は2人。
死者
地震:489人(災害関連死261人)行方不明2人 豪雨:16人(石川県) 倒壊家屋や土砂崩れなどの傷痕は今も残っている。住宅の被害は約15万棟にのぼり、全壊は6445棟、半壊が2万3225棟。石川県によると、公費解体は11月末時点で3割。解体作業は10月まで続く。
住宅被害
地震:14万9724棟 豪雨:1628棟(石川県) 地震被災者向け仮設住宅の建設は、24年のうちに計画された全6882戸が2024年末までに完成。豪雨災害に対応する仮設住宅は輪島市と珠洲市に286戸の建設が進められており、3月末までに完成する予定。 石川県では、12月24日現在で避難所で生活を送っているのは地震では41人。豪雨では244人。地震から1年たっても、生活再建のめどが立っていない住民も多い。
避難
地震:5万1605人(1月2日)→現在41人 豪雨:1548人(9月22日)→現在244人
仮設住宅
地震:6882戸(2024年完成) 豪雨:286戸(建設中) 国土交通省の発表によると、地震による通行止めが起きた87カ所のうち76カ所が年内に開通予定。豪雨災害で通れなくなった48カ所のうち開通は40カ所にのぼる見通し。年内に長期避難対象になっている場所を除くすべての集落、漁港などへのアクセスができるようになる。 本格的な冬を迎え、豪雪の災害も心配される。国や県は、除雪車を昨年より30台以上多い約300台の体制で、除雪に当たるという。 ※データは内閣府、消防庁、石川県の資料などからニッポンドットコム編集部まとめ(12月24日現在)