【南部杯】ワンターンのコース形態でペプチドナイルがGⅠウイナーの底力を示す
[JpnIマイルチャンピオンシップ南部杯=2024年10月14日(月曜)3歳上、盛岡競馬場・ダート1600メートル] ペプチドナイル(牡6・栗東=武英智厩舎) 父キングカメハメハ 母クイーンオリーブ 母の父マンハッタンカフェ ダート8勝を挙げるJRA・GI馬が盛岡に初登場する。芝でデビューも結果は振るわず、3戦目の3歳5月からダートへ転向。いきなり8馬身差で初勝利を挙げると着実にステップアップし、4歳10月には赤富士Sを制して待望のオープン入りを果たした。 その後3戦はワンパンチ足りない印象だったが、転機となったのが昨夏の北海道遠征だ。自慢のスピードを武器に大沼S→マリーンSを連勝。重賞初制覇が期待されたエルムSこそ先手を奪えず惨敗を喫したが、舞台設定さえ整えばオープンでも十分に戦えることを示した。 夏場の疲れを癒やすと、昨秋からは本格的にダート一線級への挑戦を始めた。今年初戦の東海Sが6着だったこともあり、GIフェブラリーSは11番人気の低評価。しかし、発馬を決めてスッと好位で流れに乗ると、残り200メートルで先頭に立って押し切る強い競馬を見せ、重賞初VがうれしいGI制覇となった。2~7着馬はいずれも差し、追い込み馬というレース。よどみないペースを好位から押し切った内容は、決してフロックといえないものだった。 前走のJpnIかしわ記念は1コーナーの進路取りで他馬に迷惑をかける後味の悪い内容となったが、逃げたシャマルをマークして3着に踏ん張り、GI馬の格好はつけた形。同じ左回りのマイル戦でもかしわ記念と違って、ワンターンの今回はコース形態が東京と似ている。となればある意味、ここは目標の一戦といえるかもしれない。レモンポップのスピードにどこまで応戦できるか、この南部杯は新旧フェブラリーS覇者の対決が最大の興味だ。
東スポ競馬編集部