坂口憲二“龍太郎”と佐々木蔵之介“藤吉”の絆が尊い…バチスタチーム結成過程がグッとくる「医龍 Team Medical Dragon」
2000年代を代表する医療ドラマの一つ「医龍 Team Medical Dragon」第1シーズン(2006年)。同作は、型破りな天才外科医・朝田龍太郎(坂口憲二)の活躍のドラマであると同時に、龍太郎と仲間たちによるチームの物語でもある。 【写真】大病院の病巣にメスを入れる龍太郎(坂口憲二) 中でも初期のエピソードで胸熱なのが、外科医嫌いの内科医・藤吉圭介(佐々木蔵之介)との出会い。現在FOD・TVerで開催中の「#ドラ活 浸れ、超自分的ドラマ生活。」で順次無料公開中の同作から、龍太郎と藤吉のエピソードを振り返る。(以下、ネタバレがあります) ■朝田龍太郎、バチスタ手術のためのチームを作る 「医龍 Team Medical Dragon」は同名人気コミックを原作にした医療ドラマ。かつて難民キャンプで世界レベルの救命医療を提供していた坂口演じる天才外科医・朝田龍太郎が、バチスタ手術を行うためのチームを結成。同時に、腐敗した大学病院の病巣にメスを入れ、抜群の腕を武器に権力に立ち向かっていく。 その第1シーズンは、各話で登場するオペシーンのほか、一匹狼だった龍太郎が一人また一人と自分のチームの仲間を見つけていく展開が印象的だ。第1話で看護師の里原ミキ(水川あさみ)、第2話で研修医の伊集院登(小池徹平)をチームに誘った龍太郎。続いて第3話で出会ったのが、外科医嫌いで知られる藤吉だった。 ■「患者は生身の人間だからな」 藤吉は、権威主義に支配された明真大学病院では珍しく、患者を第一に考える医師。それだけに、すぐ手術で解決しようとする外科医たちや、教授の野口賢雄(岸部一徳)を中心にした権威主義的な外科医局にも反感を抱いており、龍太郎に対しても初めは「お前ら外科医はメスを入れることだけが治療だと思ってる。患者を生身の人間だと思っていない」と非難。一方の龍太郎も「生身の人間だということを忘れて初めて、外科医は人を切れる」と答えるものだから、2人の溝は深まるばかりだ。 だが、龍太郎がその乱暴な言葉とは裏腹に、真心では患者の命を救うことを何よりも優先する医師だと気づいた藤吉は、次第に態度を変えていく。そんな藤吉が、3話ラストで龍太郎に掛けた言葉が印象的だった。 「バチスタは難しい手術だ。外科医だけに任せるわけにはいかない。それに、術後の治療計画を立てるプロがチームには必要なんじゃないのか。患者は生身の人間だからな」 ■チーム誕生の物語としても胸を打つ「医龍」 毎話、龍太郎の常識を超えたオペシーンやアツいセリフが満載の「医龍 Team Medical Dragon」シリーズだが、龍太郎を中心としたチームの成り立ちはシーズン1ならではの見どころ。ずば抜けた才能を持ちながらも大学病院という閉ざされた社会に居心地の悪さを感じていた彼らが龍太郎と出会い、“患者の命を救う”ことに真っすぐ向き合っていく姿はまるで、勇者が旅をしながら魔法使いや僧侶と出会い、最強パーティを組んでラスボスに向かっていくRPGのようでもある。 続く4話では、心臓外科に加えて救命救急部でも力を発揮し始めた龍太郎。救命救急部の麻酔医・荒瀬門次(阿部サダヲ)に惚れ込み「あいつが欲しい。あいつが、俺のバチスタチームに欲しいんだ」と、最強チーム結成に不可欠な次なるターゲットに的を絞っていく。 「医龍 Team Medical Dragon」は現在、FOD・TVerで順次、無料公開中。7月はこのほか木村拓哉主演で検察官たちの奮闘を描いた大ヒットドラマ「HERO」(2001年)や松本潤の月9初主演作「夏の恋は虹色に輝く」(2010年)などがラインナップされている。