父も兄も「消防士」 一人前めざす「鳥取県消防学校」訓練の日々 千葉県で3年間消防士として勤務→Uターン→再び採用試験を受け直した訓練生も
鳥取県消防学校 初任総合教育9期生 本池泰生さん 「災害の時に、逃げる側でなくて助ける側なので、大災害のときには頼りになるんですけど、家からはいなくなって、現場に行って助けるという姿を見て、とてもかっこいいなと思いました。 父のような立派な消防士になりたいと考えています」 一方、冷静な面持ちで大会に臨んでいたのは、山根樹也(みきや)さん、24歳。 実は彼… 鳥取県消防学校 初任総合教育9期生 総代 山根樹也さん 「入校以前は千葉県で消防士をやっていまして、やっぱり地元が好きということで、こっちを受けて今に至っています」 千葉県消防学校を卒業後、消防署で3年間勤めていましたが、地元鳥取県で働きたいとの思いからUターン。 消防士は各自治体で採用される地方公務員であるため、山根さんのように消防士としての経歴があっても、別の自治体では再び採用試験を受け合格しなければいけません。 そして、採用後は鳥取県の消防活動の基礎を学び、同期との絆を深めるためにも、消防学校に入校することになっています。 (※自治体や場合によって異なります) 山根さんは、9期生の中では頼れるリーダー的存在で、教官と学生の間を取り持つ「総代」を務めています。 「こっちで押さえて、揃えていく感じ」 訓練中に同期からアドバイスを求められることも少なくありません。 鳥取県消防学校 初任総合教育9期生 総代 山根樹也さん 「聞いてくれるのはめちゃくちゃ嬉しいので、どんどん聞いてって言っています」 25人のうちただ一人、消防士としての経験がある山根さん。 消防の現場を知っているからこそ、誰よりも基本の大切さを理解しています。 鳥取県消防学校 初任総合教育9期生 総代 山根樹也さん 「似た現場というのはいっぱいあったんですけど、一つ一つ何かが違うので、そういったときに判断が鈍ってしまう。基本的なものができないと応用の操作のとき手間取ってしまうので、いまこうした機会をいただけて嬉しいですし、その基本の重要さをみんなにも伝えるようにしています」
様々な思いを抱えながら大会に臨んだ25人。 1位に輝いたグループのタイムも、トップレベルの消防士や消防団員に比べると10秒以上も遅いとのこと。 まだまだのびしろたっぷりです。 一人前の消防士をめざして、彼らの厳しい訓練の日々は続きます。
山陰放送