【ニューヨーク時事】週明け7日午前のニューヨーク株式相場は、堅調な米雇用情勢を背景に大幅な追加利下げ観測が後退し、反落して始まった。午前10時現在は、優良株で構成するダウ工業株30種平均が前週末終値比123．07ドル安の4万2229．68ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数が99．21ポイント安の1万8038．64。 　米労働省が前週末発表した9月の雇用統計は、非農業部門就業者数の増加幅が市場予想を大きく上回ったほか、失業率の低下や平均時給の伸び加速など、全般に堅調な内容。労働市場が底堅さを保っていることを示す結果を受け、連邦準備制度理事会（FRB）が想定よりも緩やかなペースで利下げを進めるとの見方が拡大した。この日は米長期金利の指標である10年債利回りが4％台に上昇。金利上昇局面で下押しされやすい大型株を中心に売りが先行している。 　今週は、米労働省が9月の消費者・卸売物価の両指数を発表する。また、複数のFRB高官が講演を予定しているほか、金融大手を皮切りに7～9月期決算シーズンも始まることから、様子見気分が強い。このほか、中東地域での戦闘激化を背景とした地政学的リスクの高まりも意識されているもようだ。 　個別銘柄を見ると、アマゾン・ドット・コムの下げが3％安ときつい半面、ヘルスケア関連はしっかり。このほか、投資ファンドが約10億ドルの株式を取得したとの報を受け、ファイザーが4％高で推移している。