最新鋭ボーイング787-9型機で遊覧飛行 地元小学生53人がフライト楽しむ
JALは28日、7月1日に運行を開始する予定のボーイング787-9型機で遊覧飛行を実施しました。遊覧飛行には成田空港周辺地域の小学生53人が招待され、最新鋭機によるフライトを楽しみました。
空の上で航空教室も 約2時間の遊覧飛行を楽しむ
曇が多い天気となった28日の成田空港。午前11時27分に搭乗口を離れた787-9型機は同11時57分、欧米方面などへの離陸機に混ざり、軽やかな離陸で成田空港のA滑走路を後にします。今回の飛行ルートは富士山を一周してから能登半島を経由して日本海へ出た後、新潟から仙台上空を経由して太平洋沿いへ向かい、成田空港へ戻るルートとなりました。 機窓のハイライトでもある富士山は午後12時20分頃に通過。国際線機材特有のエンターテイメント機器で漫画やゲームを楽しんでいた子供たちも、雲を頂いた富士山をひと目見ようと、一斉に窓際へ集まっていました。
機内では、ボーイング社の協力で航空機について子供向けに解説する「航空教室」を開催。ボーイング787型機の特徴の他、日本の東レや三菱重工、川崎重工とのパートナーシップや航空機部品の輸送方法などを飛行機模型を使って分かりやすく解説した他、子供たちの考える「夢の飛行機」を画用紙に描く催しも行われました。 講師を務めたボーイング・ジャパンのコミュニケーションディレクター、ロブ・ヘンダーソン氏は「機内での授業は初めて」としながらも、時折クイズや冗談を交えて子供たちと意気投合。午後2時24分、787-9型機は約2時間の遊覧フライトを終えて成田空港A滑走路へ着陸し、飛行機に始めて搭乗したという女の子は、「この飛行機に乗って外国へ行ってみたい!」と目を輝かせていました。
787シリーズの最新鋭機、787-9型機とは?
787-9型機は軽量で高い強度と耐食・耐錆性を備えた炭素複合材を多用した機体や、環境性能の高いエンジンなどの最新技術を盛り込んだ中型旅客機「ボーイング787」の最新モデルで、これまでの787-8型機に対して機体が6.1メートル延長されている点が特徴です。 JALで初導入となる787-9型機は、すでに787-8型機や777型機でも展開されているパーティション付きでフルフラットタイプのビジネスクラスや、座席幅と間隔に余裕をもたせたエコノミークラスなど、新座席を搭載した「スカイスイート787」仕様として登場。同仕様の787-8型機より座席数がビジネスで6席、エコノミーで28席増加しています。
また、手持ちのモバイル機器からインターネットへ接続するための機内無線LANサービスも最初から装備されており、ビジネス需要にも応えられる仕様となっています。 787-9型機はまず、成長著しいASEAN地域の主要都市の一つであるインドネシアのジャカルタ線へ投入される予定です。現在2往復体制で運航されているJAL便のうち、7月1日から成田発午前10時50分のJL725便とジャカルタ発午後9時55分のJL726便で運航されます。