『The First Descendant』は爽快なワイヤーアクションと、スキルまで付け替えられる自由なキャラビルドが楽しい協力型ルートシューターだった。立体的な移動を駆使して仲間と協力、巨大なボスを討ち倒す
ネクソンは、7月2日に全世界でリリースされるTPSの協力型アクションRPGルートシューターゲーム『The First Descendant』のメディア向けのイベント「The First Descendant Japan Showcase」を、リリースに先駆けて6月25日にASH Winder 高田馬場店で開催した。 【この記事に関連するほかの画像を見る】 『The First Descendant』は、PCとPS5、PS4、Xbox Series X/S、Xbox Oneに対応した、基本無料プレイのタイトルだ。クロスプレイにも対応しており、最大4人のプレイヤーでパーティを組んで探索やボスとのバトルを楽しむことができる作品となっている。2020年に発表されて以降、これまで数回のユーザーテストを重ねてフィードバックを得ながら、開発が進められてきた。 当日は本作のプロデューサーであるイ・ボムジュン氏とディレクターのチュ・ミンソク氏によるプレゼンテーションが行われたほか、高画質のグラフィックを体験するために4KディスプレイとPCを使用したゲームの試遊も体験することができた。 こちらの記事ではその模様をレポートしていく。ちなみに、今回試遊したものは、いずれも開発中のものだ。そのため、リリース時には異なるところが出てくる場合もあるので、その点はご了承願いたい。 取材・文/高島おしゃむ ■「スキル改造モジュール」でスキルごと付け替えできる、自由なキャラクタービルドが楽しそう まずは、『The First Descendant』がどんなゲームなのかご紹介していこう。本作はクロスプレイに対応した次世代ルートシューターゲームだ。三人称視点のシューティングゲームとRPG的な育成要素が融合したゲーム、ワイヤーアクションのグラップリングフックを活用した立体的な移動や様々な武器を使った爽快なプレイ、そしてアイテム収集の楽しさが特徴となっている。 プレイヤーが操ることができるキャラクターは継承者(Descendant)と呼ばれており、それが本作のタイトルにも使われている。この継承者は、「アルケー」と呼ばれる先覚者の力を受け継いだ存在だ。作品内の時代から100年前に侵略者の「バルガス」が現れ、巨神を呼び込みすべてを破壊した。そして、そこから人類の存続をかけた戦いが始まった──というのが大まかな世界観となっている。 継承者はユニークな見た目に加えて、それぞれ異なるスキルやプレイスタイルを持っており、正式リリース時には、オリジナルの継承者14人と上位のアルティメット継承者が5人登場する。 さらに、今回のイベントでは、3人の継承者が新たに登場することも発表された。「エシモ」は爆発物を扱う継承者で、ユニークなコンセプトに加えて爽快なプレイスタイルを持っているのが特徴だ。ガンプレイを楽しみたい人にオススメの継承者が「エンゾ」である。弾薬を補給するスキルを持ち、戦術的な銃器の扱いに適している。また、他のプレイヤーたちとの協力プレイで欠かせない継承者が「ユジン」である。治癒能力に特化しておりパーティでプレイするときには欠かせない存在となりそうだ。 アルティメット継承者には、すでに発表されているアルティメット・レピックやアルティメット・ビエッサーに加えて、アルティメットエイジャックスとアルティメット・バビー、アルティメット・グライが登場する。いずれも見た目だけではなく能力も大きく変わるため、ソロプレイやパーティプレイで使い分けることも可能だ。 ルートシューターゲームで重要な要素となるのが装備と育成、そしてビルドだ。本作では全部で11種類の銃器クラスが登場。同じクラス内の銃器でも異なる性能を持っており、バラエティ豊かなガンプレイが楽しめる。その中でもアルティメット武器は、スキルに匹敵するほどの固有アビリティとエフェクトを持ち、新たなガンプレイを体感できるところがポイントだ。なお、正式リリース時には、全22種類のアルティメット武器が登場する。 ビルドは「モジュール」と呼ばれるもので強化していくことができる。このモジュールを装着することで、ステータスの強化やスキルの威力と範囲、クールダウンの時間なども調整することができる。 さらに、「スキル改造モジュール」を装着すればスキル自体を変更することも可能だ。たとえば「空中機動」というモジュールを装着することで、ワイヤーアクションのグラップリングフックを空中でも引っかけながら移動することができるようになる。 このモジュールはリリース時に560種類登場するとのことで、それらを組み合わせていくことで自分だけの戦略を練り上げていくことができるのである。 ■移動だけではなくボス戦でも使える、爽快なワイヤーアクション「グラップリングフック」 今回の試遊では、ストーリーが楽しめると共に、ゲームの基本操作が学べるチュートリアル的なプロローグをプレイした。そして最初にプレイヤーが選択することになるのが、3人の継承者の中から誰を選んでプレイしていくかということだ。 「ビエッサー」は冷気を自在に操るデバッファー、「レピック」はグレネードを用いた攻撃を得意とするアタッカー、「エイジャックス」はヴォイドエネルギーを駆使するタンクだ。今回はその中から、唯一の女性キャラであるビエッサーを選んでプレイすることにした。 キーボード&マウスの操作では、基本的な移動は一般的なシューターとほぼ同じだ。WASDキーで移動ができるほか、Shiftキーを押すことでダッシュもできる。どこに行けばいいのか迷ったときは、点滅している緑色のマーカーを参考にすればOKだ。 この移動に関して特に特徴的なアクションが、先ほども少しふれたワイヤーアクションのグラップリングフックである。ワイヤーを引っかけたいポイントに照準を合わせて、マウスのホイールをクリックすることでワイヤーを出すことができる。これにより、ジャンプでは届かない高台に移動することができるほか、より高速でフィールドを移動できる。 このグラップリングフックは、単に移動に使えるというだけではなく、なんとボス戦でも活用することができる。ボスとの戦闘中、TABキーを押すと破壊できる部位を表示することができる。中でも黄色く表示された部位は、グラップリングフックを撃って捕まることができるのである。 ■インスタンスダンジョン形式の「侵入作戦」と、巨大なボスに立ち向かう「ヴォイド迎撃戦」も搭載。マルチプレイならではの達成感を味わえる その後のフリープレイでは継承者が自由に選べたほか、好きな場所に移動できるモードを使用してプレイができた。ちなみにメインストーリーでも8つのエリアが登場するが、これらはゲームをすすめていくことで徐々に開放されていく。また、クリア後にハードの難易度が開放され、より良いアイテムを収集することが可能となる。 自由に移動してフィールド上を探索していると、ミッションが開始できるポイントを発見。早速ミッションをスタートすると、次から次へと敵が登場してくる。それらを蹴散らし、無事クリア。ミッションはキャラクターを強化するためのアイテム収集や、プレイヤーのスキル強化にも便利そうな印象だ。 さらに、マルチプレイとして「侵入作戦」と「ヴォイド迎撃戦」のふたつのエンドコンテンツに挑戦。インスタンスダンジョン形式の「侵入作戦」は、リリース時は合計16種類のダンジョンが登場するとのこと。それぞれノーマルとハードの2種類の難易度が選べるようになっており、ハードではプレイヤーが難易度を設定出来る「モディファイア」と呼ばれる追加オプションが選べるようになっている。 当然のことながら、追加オプションを増やすほど難易度も高くなるのだが、その分豪華な報酬が得られるという、チャンスも増える仕組みになっているのだ。今回の試遊では、ノーマルの「封鎖エリア」をプレイすることができた。 今回挑戦した「侵入作戦」は、後半までそれほど厳しい場面はなかったが、終盤は次から次へと迫り来る敵を倒すディフェンスゲームのような状態になり、なかなかスリルある体験ができた。また、仲間が倒れてしまったときに、起こしてあげることもできるなど、協力プレイならではの要素もある。こうして助け合いながらクリアを目指すのは、まさに協力プレイの醍醐味だろう。 ここまでは、強化されたキャラクターを使ってある程度快適にプレイを進めていたものの、次に挑戦した「ヴォイド迎撃戦」ではそうはいかなかった。 この「ヴォイド迎撃戦」は、それぞれ異なる戦闘パターンを持つ巨大なボスを攻略していくモードだ。リリース時には未公開のボスを含めて、全部で16種類のボスが登場する。 試遊では最初に「スワンプ・ウォーカー」というボスと対戦。ステージは足場が悪くダメージを受けてしまう箇所もあり、移動時は気を付ける必要がある。空中に浮かんだオブジェなども存在しているため、グラップリングフックを使って高台に移動することが攻略の鍵になりそうだ。攻撃力は強く体力も多いのだが、こちらのボスは倒すことができた。 そして、まったく歯が立たなかったがのが、続いて挑んだ「ハングドマン」である。こちらはストーリーモードのラストに登場するボスキャラとなっており、他国で行われた同様のイベントでも最初のプレイで倒せた事例は無かったというほど強力な敵だ。 もちろん攻撃も激しいのだが、実は通常の方法では倒すことができないギミックが盛り込まれているのである。ハングドマンに攻撃を加えていくと、無敵状態になる。そのとき、上からコアが落ちてくる。プレイヤーのひとりがそれを拾って逃げ惑っている間に、他のプレイヤーが攻撃を加えることでダメージを与えることができるという、かなり変わった仕掛けを解き明かす必要があるのだ。 コアを持っているプレイヤーは、その間スキルを発動することはできない。それ加えて、ハングドマンからも集中的に攻撃を浴びてしまう。そのため、このボスをクリアするにはパーティ編成や戦略、仲間との連携など、あらゆる要素が重要となってくるのである。 ■「プレイヤーに長く愛されるためのライブサービスゲーム」を目標に、ライブアップデートも開発中 『The First Descendant』自体は、Free-to-Playで遊ぶことができるが、その課金要素のメインとなるのはシーズンパスである。バトルパスには無料と有償の「プレミア」が用意されている。 バトルパス自体は基本的にスキンを中心に構成されており、アルティメット武器もプレミアだけに限定されるのではなく無料で遊んでいるユーザーも入手することができる。バトルパスやシーズンコンテンツを遊び終えた後も、戦闘補給品ショップとボーナスショップから継続的に報酬を獲得することが可能だ。 また、バトルパス以外にも育成時間が短縮できるアイテムやゲームプレイの利便性を高めるためのアイテムなども存在している。しかし、重要なのは継承者を含めて販売されているほとんどのアイテムは、ゲームを遊ぶことで入手することができるというところである。 キャラクターの外見をカスタマイズできるスキンアイテムも用意されている。様々なテーマの共通スキンや継承者専用のスキン、アルティメット継承者専用スキン、進化スキンなどが用意されているほか、ペイントシステムでそれぞれの色も変更することができる。 また、エフェクトやエモーションなどもカスタマイズすることが可能だ。これらはバトルパスの戦闘補給品ショップや、実績報酬でも無料で入手することができる。 本作は、元々プレイヤーに長く愛されるためのライブサービスゲームを目的に始まったプロジェクトだ。プロデューサーであるイ・ボムジュン氏によると、現在はリリースの準備に加えて、ライブアップデートに関しても開発中とのこと。 ゲームは概ね3ヵ月サイクルで運営されていく。リリース時はプレシーズンという形で、8週間運営。毎月新しいコンテンツのアップデートも計画されている。このプレシーズンの5週目には、新しい継承者とアルティメットキャラクター、新しい迎撃戦や報酬などが追加される予定である。 リリース後に最初に追加される新キャラクターの「ルーナ」は、音楽をコンセプトにしておりリズムアクションのような戦闘スタイルを持っているのが特徴だ。また、人気キャラクター「バルビー」のアルティメットバージョンも追加される予定である。 2024年はシーズン1とシーズン2のアップデートが予定されており、新たなシーズンごとに新しい成長システムと新形式のインスタンスダンジョン、迎撃戦、メインストーリーの拡張、継承者ストーリー、そして新しい継承者が追加されていく予定となっている。 また、アップデート時期は未定だが、プレイヤー同士が1対1で取引できるシステムも現在開発中だ。これにより、育成とアイテム集取のサイクルをサポートしていくとのこと。 いずれにせよ、無料で始めることができることにくわえて、さまざまなプラットフォームのプレイヤーたちとクロスプレイができるという間口の広い本作。リリースも7月2日と残りわずかな日数となっているので、少しでも興味を持ったならばぜひとも挑戦してほしい。
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