あいみょんさんのヒマワリの種 風船で兵庫から330キロ離れた長野県安曇野市三郷へ
兵庫県宍粟市(しそうし)の山崎西小学校が風船にくくり付けて飛ばしたヒマワリの種が、直線距離で約330キロ離れた長野県安曇野市三郷に"着陸"した。歌手・あいみょんさんが「愛の花プロジェクト」で全国の小学校に種を配布し、育てた花から採取した種だった。農業・石曽根光徳さん(54)=三郷温=が、三郷小倉の自身のリンゴ畑で発見した。長男の堀金中学校1年生・光希さん(13)が手紙で到着を知らせたところ、お礼の手紙と種が届いた。 光徳さんが7月10日朝、しぼんだ青い風船と糸でつながった封筒を見つけた。封筒には種とプロジェクトを説明する手紙が入っていた。翌日、光希さんが「ヒマワリの種が届いてうれしかった」「どうやって飛んできたのだろう」と手紙につづり、同小へ郵送した。 24日にお礼の手紙が届いた。6年生の児童10人が「種が届いてうれしい」「長野県に行くとは思っていなかった」「きれいな花を咲かせてほしい」などとつづっていた。同小の花壇で咲くヒマワリの写真のコピー、約20粒の種も入っていた。光希さんは「お礼の手紙が来てうれしかった。いつか宍粟市に行ってみたい」と喜んでいた。 プロジェクトは、あいみょんさんが令和5年度前期のNHK連続テレビ小説「らんまん」の主題歌「愛の花」を手掛けたのがきっかけ。全国150の小学校へヒマワリの種を配布し、花を咲かせるまでの過程を報告してもらった。同小は花壇で咲かせたヒマワリから種を採取し、昨年9月の運動会で200個の風船にくくり付けて空へ飛ばした。翌10月に群馬県と福井県から「到着」の知らせがあったという。 光徳さんと光希さんは早速、プランターに種をまいた。畑で見つけた種は発芽しなかったが、お礼の手紙と一緒に届いた種はすぐに芽を出した。石曽根さん家族は「たくさん種がとれたらどうしようか」と思いを巡らせている。三郷から「愛の花」が広がっていく。
市民タイムス