【府中牝馬S予想】強豪牝馬が東京で覇を競う さらなる大舞台へ駒を進めるのは
優勝馬にはエリザベス女王杯への優先出走権が与えられるレースで、過去10年でこのレースからエリザベス女王杯へと向かった馬は[4-6-2-38]だから、しっかりと見ておきたいレースだ。別定重量のGII戦だから、強い馬が有利にレースを運べるはずで、前走で重賞、オープン特別を使ってきた馬が過去10年で8勝。それでも、1番人気馬は[2-4-1-3]とやや苦戦傾向だ。 【写真】フィアスプライドのこれまでの軌跡 ◎フィアスプライドはヴィクトリアマイル2着で、安田記念は0.5秒差7着。昨年の本レースは11番人気4着だった。以前は力強い追い込みを武器としていたが、C.ルメール騎手との出会いで先行力を兼備。昨年暮れのターコイズSで重賞初勝利を記録した。東京コースは[2-1-0-4]だが、掲示板を外したのは、牡馬を相手にしたエプソムCと前記の安田記念のみ。牝馬同士なら上位に評価できそうだ。 〇マスクトディーヴァは昨年のローズS優勝馬。このレースで負かしたブレイディヴェーグがエリザベス女王杯を勝ったことで、より価値が高まった。秋華賞は出走メンバー最速の上がりタイムを記録してリバティアイランドに迫る2着。更なる成長を促すためにエリザベス女王杯を回避し今シーズンは東京新聞杯から始動し、阪神牝馬Sで2つめの重賞タイトルを獲得した。強烈な決め手が不気味な一頭だ。 ▲ブレイディヴェーグはエリザベス女王杯優勝馬。2歳夏にデビューしたものの骨折により半年間の休養を余儀なくされ、3歳春シーズンにも再び骨折の憂き目にあうなど順調な競走生活ではないが、ローズS2着のちエリザベス女王杯に勝った。目標にしていたドバイターフは脚部不安で断念し、今回が約1年ぶりの復帰戦。能力は認めるが、やや割り引かせてもらった。 △コスタボニータは福島牝馬S優勝馬で、前走の小倉記念2着。先行力があって器用な立ち回りをするタイプなので、どちらかといえば小回り向きのイメージだが、イスラボニータ産駒は東京競馬場が得意。昨年の本レースは8着だったとはいえ0.5秒差。着順イメージほど負けていない。 △ハーパーは牝馬三冠を4着、2着、3着で完走。エリザベス女王杯3着以降はよいところがないが、ずっとGI路線を歩んできた馬だけに見限れない。△ライラックも同様で昨年の3着馬。エリザベス女王杯2着、4着と牝馬同士なら力は上位のはず。近走を度外視して押さえておきたい。最後に△アスコルティアーモ。馬体重が安定しない馬だが、さすがに16kg増はやや余裕があったか。重賞初挑戦とはいえ、侮れない。