〝福〟願い、フクギ植樹 伊佐市と姉妹都市15年 喜界町
鹿児島県の喜界町と伊佐市の姉妹都市盟約締結15周年を記念した植樹祭と式典が5日、同町であった。喜界島で家屋を守る防風樹として植えられる「フクギ」の木を町役場公園に植樹。互いの市、町を災害から守り、共に大きく成長し、多くの〝福〟が訪れることを願った。 1944年に喜界島の住民が旧菱刈町へ集団疎開したことから、65年12月に喜界町と菱刈町が姉妹都市盟約を締結。同町が旧大口市と合併し、伊佐市となった2009年にも改めて姉妹都市盟約を結び、子どもたちのサマーキャンプや伊佐市で開催される「伊佐ふるさとまつり」に毎年喜界町が参加するなど、交流を深めている。 植樹祭には橋本欣也伊佐市長と隈崎悦男喜界町長ら約30人が出席。橋本市長は「霧島連山の硫黄山が噴火し水田稲作を諦めざるを得なかった際には、喜界町から多くの義援金が届けられ大変勇気づけられた。10年、50年と木の成長と共に関係が末永く育つことを願っている」と述べた。 隈崎町長は「2017年に町が豪雨に見舞われた時、島まで職員を派遣し災害復旧に尽力いただいた。戦時中から続く厚い温情に感謝したい。友好関係を大切に、文化交流や災害対応などさらなる協力体制を推し進め、より強固な信頼関係を築いていきましょう」と答えた。 8月6~8日には伊佐市の小学~高校生ら約20人が喜界島を訪れ、地元の子どもたちとの交流サマーキャンプを実施する。