奄美を描いた日本画家・田中一村 上野で過去最大規模の回顧展 初公開含む311点通して不屈の情熱の軌跡をたどる 東京都美術館
奄美の自然や生き物を描いた日本画家・田中一村(1908~77年)の回顧展「田中一村展 奄美の光 魂の絵画」が19日、東京・上野の東京都美術館で始まる。過去最大規模の回顧展で、初公開を含む作品や資料など311点を展示する。12月1日まで。 【写真】田中一村展で音声ガイドナビゲーターを務める俳優の小泉孝太郎さん(中央)ら=18日、東京・上野
展示は、中国風の南画家として活躍した東京時代、画号を一村に改めた千葉時代、最晩年の奄美時代の順に構成。初公開の数十点は東京や千葉での作品がほとんどで、奄美時代の代表作「アダンの海辺」「不喰芋と蘇鐵」は14年ぶりにそろって展示される。 18日は関係者向けの内覧会があり、展示を監修した千葉市美術館の松尾知子副館長は「画風を変えるなど試行錯誤し、生涯を通じて努力を続けた先に『奄美の一村』がある。絵描きとしての不屈の情熱の軌跡を感じてほしい」と話した。 田中一村記念美術館(奄美市)やNHK、日本経済新聞社などの主催。曽祖父が一村の後援会長だったという俳優の小泉孝太郎さんが音声ガイドナビゲーターを務める。
南日本新聞 | 鹿児島