【見るも無残】高級車やスポーツカーたちの墓地?中国で見捨てられ放りっぱなしにされたアストン、ベントレー、そしてポルシェも・・・
救いようのない車たち
ビデオの最後の2台は、さらに最も哀れな印象を与える。「アストンマーティンV8ヴァンテージSロードスター」は、ロゴやミラーガラスが欠落し、ルーフは苔むし、ブレーキは完全に錆びついている。最後に、2000年代前半の、ボロボロの「ベントレー コンチネンタル フライングスパー」も、長い間、捨て去られているのがわかる。560馬力のW12エンジンを搭載した、この高級セダンには、多数のへこみや傷がある。さらに、ロゴやハブキャップが盗まれ、トランクにも侵入された跡が見えるし、エアサスペンションもなくなっているようだ。ステアリングホイールの爪は、ほとんど無味乾燥なジョークにしか思えない。しかし、かつての華やかなスポーツカーは、もはや救出される見込みはない。残念ながら、彼らを待っているのは、いつかスクラップされる日々だ。胸が痛む。
かつてアラブの国々で起こっていたような顛末が、中国で起こっているらしい。なんとも残念な光景ではあるが、いったいどうしてこうなってしまっているのか、そこも気になるところだ。バブルがある程度はじけて、所有できなくなってしまったから、なのか。なんらかの事情で飽きてしまってポイ捨てなのか(ありえないけれど)。それとも車が壊れて修理できずに放置なのか、いったいどうしてこんなことになってしまっているのだろう。怖いのは警察に没収されている車、というくだりで、その部分だけ読むと、なんとも不気味で恐ろしい。香港の今の状況を見ると、本土でいったいどんな厳しいことが行われているのか、ちょっと考えるだに、背筋が寒くなる思いである。
Moritz Doka/大林晃平