【スピーチ全文】中日・田島慎二「そぶさん、大野さん、一番さみしいでしょ。おれもきつい。もっと一緒にやりたかった」
◇5日 中日4X―3DeNA(バンテリン) 今季限りで現役を引退する中日の田島慎二投手が、試合後の引退セレモニーでスピーチした。スピーチ全文は次の通り。 ◆中日・田島慎二が長男から受け取った手紙【写真】 「幸せです。感謝しかありません。名古屋で生まれ、名古屋で育ち、野球を知り、野球を通じてたくさんの方々に出会い、僕は成長できたと思います。本当にありがとうございます。 このような場を設けていただきました球団関係者の皆様、本当にありがとうございます。僕は昔からへたくそでした。控えメンバーであることが多かったです。負けたくない、試合に出たい、勝ちたい、その気持ちだけでここまでやってこられたと思います。私、田島慎二という人間はこれまで出会い、関わっていただいたすべての方がいたからこの場にいられると思います。 野球を通じて関わってきた監督、コーチ、チームメート、チームスタッフの皆様。学生時代、迷惑をかけた先生方、そして僕の大好きな地元の仲間。全員に感謝しています。ドラゴンズで出会った先輩たちはとてもかっこよく、おとこ気あふれる頼れる人たちばかりであこがれていました。少しでも先輩たちのようになりたい、近づきたい、そんな思いでやってきました。きょうこの日を迎え、周りからどのように見えているか分かりませんが、先輩たちに少しでも近づけるようにやり切れたと思います。このような花道を飾っていただいたことに感謝しかありません。 きょう先発した(小笠原)慎之介、お前は気持ちが熱いやつできょうのためにすごい準備してくれたと思います。(ベンチに)下がってきた時のお前の気持ち、やっぱりいいものがあって、1年目トイレで泣いていたのを思い出すと今では考えられないです。来年、慎之介がどこでやっているか分かりませんが、どこにいっても応援したいと思います。慎之介、頑張ってくれ。 (高橋)周平、あいつは(ここに)ユニホーム着て並んでないですけど、同期入団でドラフト1位。やっぱり最後まで残ったのは周平で、性格は最初から最後までわがままで、でも本当にかわいいやつで。練習しだしたら一番するやつで、僕は本当にこの先の周平にまだまだ期待しています。1年でも長くいい結果を残せるように頑張ってくれ。 (岡田)俊哉。お前はずっとくっついてきて本当にかわいいやつで。沖縄での大きなけが、ここまで回復しているのはすごいと思う。来年2桁になってここで投げているのを期待しています。 そぶさん(祖父江)、大野さん。一番さみしいでしょ。おれもきつい。もっと一緒にやりたかった。本当に2人がいたからおれはここまでできた。次はどの立場になるか、どこにいるか分からないけど、一生応援してるし、一生兄弟、家族、そう思っています。これからもよろしくお願いします。 そして13年間、応援してくださった中日ドラゴンズファンの皆様、本当に声援が力になりました。助けていただきありがとうございました。そして妻、3人の子どもたち。これからは少し一緒にいられる時間が増えると思います。3人の子の夢、目標を達成できるようにまた2人で協力して、子どもの成長を楽しみに生きていきたいと思います。これからもよろしく。 父さん、母さん、ここまで自由に野球をやらせてくれて本当にありがとう。家族の時間が僕の野球中心になり、迷惑を掛けたこともあったけど、家族の支えがあったからここまでできました。本当にありがとうございました。 これからも田島慎二をよろしくお願いします。13年間、本当にありがとうございました」
中日スポーツ