足元みられてるのに…評論家・石破茂、トランプは「不安や緊張を抱かせて、取引を仕掛ける手法」「日本から色々提案」過去発言!現実とのギャップ
石破、トランプは「相手に不安や緊張を抱かせて不安定な心理状態に置き、取引を仕掛ける」
「これからトランプ氏との間で行われるであろう交渉は非常にハードなものであり、我々は心して臨まなければならないと思います。米国から言われて『こうする』ということではなく、日本から色々な提案をする。そして日本の外交安全保障上の改革せねばならないところは早急に改革する。そうでなければ厳しい交渉に臨むことはあってはならないと思います」 2017年1月13日に「水月会」のホームページに掲載された石破氏のコラムを読むと、「彼のことを『ディールとサスペンスの大統領になる』と予測した人がありましたが、まさしく『相手に不安や緊張を抱かせて不安定な心理状態に置き、取引を仕掛ける』という手法を駆使するように思われます。対アジア政策も、対中・対露政策も、就中対中東政策もそうなるでしょうし、当面世界情勢は不安定にならざるを得ないものと覚悟しなければなりません」とも指摘している。
「洞察」「理念」と「現実」は大きく異なる
もともとは財界人の知己から得られた話のようだが、「評論家・石破茂」としては第1次トランプ政権で起こるであろうことは見抜いていたことになる。石破氏は相手の心理が不安な時にディールするのがトランプ流とも見ており、その洞察力は少なくとも評価されて良いかもしれない。 だが、問題は「洞察」「理念」と「現実」は大きく異なる点にある。それは9月の自民党総裁選で石破氏が「アジア版NATO」や「日米地位協定の改定」といった重要課題を並べながら、インドやASEAN諸国、米政府から一蹴されていることを見ても明らかだ。石破首相は11月7日にトランプ氏と電話会談し、「非常にフレンドリーな感じがした。本音で話ができる方だ」などとファーストコンタクトで好感触を得たという。 わずか5分間、それも通訳を交えての電話で何が分かったというのだろうか。首相は11月中旬からペルーとブラジルを訪れるのに合わせ、初の日米首脳会談を調整する方針だが、社交スキルが不安視される石破氏が「日本から色々な提案をする」ことなく、愛想笑いに終始するだけになるとの見方は政府内にも広がる。 それでも、「石破首相の類い稀な洞察力があれば、トランプ氏と強固な関係を築ける」という人はいるだろう。