平成世代が選ぶ“昭和曲カラオケ人気ランキング”、堂々1位の「タッチ」に続くのは? アニソン席巻も…演歌の歌姫・石川さゆりが大健闘
ここ数年、昭和の歌謡曲やポップスを題材としたテレビ番組やラジオ番組、Web媒体が大きな注目を浴びている。特に興味深いのは、その時代に生まれていない平成世代の人たちが、嬉々としてその魅力について語ったり、歌ったりしている機会が多いことだ。彼らはいったい、どんな楽曲に惹かれているのだろうか。 【写真】意外な曲が上位? 逆に平成っ子が歌わない有名曲も…「平成世代 昭和曲カラオケ人気ランキング」
そこで、2024年(令和6年)上半期のカラオケランキング(JOYSOUND調べ)から昭和にリリースされた楽曲を抽出し、平成世代(ランキング表では「U35」と記載)に人気の楽曲を調べてみた。すると、リアルタイムで聴いていた人が大勢を占める「全年代」の順位とは大きく異なっていることが分かった。 今回、このランキング結果を考察するために、月に一度、6時間以上をかけて昭和楽曲を歌い倒すという平成世代のカラオケ・サークル『時かけ会~時をかける平成っ子カラオケ~』のメンバー3人(いずれも平成6年度生まれ)に集まってもらった。彼らの生の声を参考に、『平成世代 昭和曲カラオケ人気ランキング』を紐解いていきたい。
「タッチ」が堂々の1位! 『シティーハンター』効果で「Get Wild」も急上昇
では、『平成世代 昭和曲カラオケ人ランキング』を見ていこう。 第1位は、’85年(昭和60年)リリースの岩崎良美「タッチ」。全年代で見ても5番手だが、ここ20年ほどは、常にカラオケ年間ランキングTOP100内に入り続けているので、平成世代が知っていても全く不思議ではない。ちなみに、リリース当時のオリコン週間ランキングは最高12位、累計約24.7万枚(オリコン調べ、最高位や売上については以下同)。岩崎良美の中では最大ヒットではあるものの、同年の年間TOP10に入るほどの人気曲ではなかった。それが、今では昭和を代表するヒット曲となっているのが感慨深い。 「『みんなが選ぶ昭和アニソン』といった番組では、絶対に上位で見かけますよね。私たちの世代も、誰でもと言っていいほど知っていると思います」(アガサさん、以下「A」) 「私の場合、『タッチ』のアニメ再放送は観ていないけれど、“感動の名場面”を抜粋した番組でこの曲を知りました」(チマさん、以下「C」) 「私は姉の岩崎宏美さんも大好きですが、平成世代には、妹の岩崎良美さんのほうが印象が強いかもしれませんね。この曲なら、アニメに関心が薄い人でも歌えます。カラオケで必ず盛り上がりますからね」(マイさん、以下「M」) ちなみに、岩崎良美は’24年7月、「タッチ」の新録音ver.「タッチ(2024)」と、ナレーションを務めるアニメ『おさるのジョージ』テーマ曲の両A面シングルを発売。この作品で、なんと37年ぶりにオリコン週間TOP100入りを果たしている。 第2位は、’87年(昭和62年)リリースのTM NETWORK「Get Wild」。本作は当時、アニメ『シティーハンター』のエンディングテーマとしてヒットした(オリコン最高9位、累計約23万枚)。そのデジタルサウンドを駆使した小室哲哉のメロディーの斬新さや、宇都宮隆のクールなボーカルなどが話題となり、本作でTM NETWORK自体がブレイク。その後、何度かのセルフカバー版やリミックス版が発表され、「Get Wild」の人気も定着した。さらに’24年には、Netflix版映画『シティーハンター』の主題歌として新たに「Get Wild Continual」がリリースされたことで、ストリーミングやカラオケでの人気が急上昇している。 なお、「Get Wild」は、平成世代の男女混合ランキングでは2位だが、同年代の男性版では1位、女性版では9位と男女差が大きい。女性版の1位は、前出の岩崎良美「タッチ」だ。 「男性の場合、男性キーの曲のほうがそのまま歌いやすいこともあるし、タイアップの『シティーハンター』は、特に男性ファンが多いですからね」(A) 「私は北条司先生原作のアニメ作品が大好きで、後追いしました」(C)