【夏の甲子園】大社「積極思考」貫き逆転 93年ぶり2回戦突破も「通過点」 全国高校野球選手権大会2回戦
【2回戦 大社5-4創成館】自慢の堅守が崩れ、2度リードを許す展開にも大社は勝負を諦めない。自分たちの可能性を信じ、戦い抜いた先に93年ぶりとなる2回戦突破が待っていた。 【写真】延長十回タイブレークの末、5―4で勝利し、ガッツポーズで喜ぶ馬庭 チームがテーマに掲げる「積極思考」を貫いて戦った結果だ。島根大会6試合でわずか1失策の堅守がこの日は六回までに3失策。そのうち2個が失点に結びついた。石原主将は「やったものは仕方ない。ここまでに全部失策が出たと思って切り替えようと話した」。士気を下げることなく、戦い抜いた姿勢が逆転に結びついた。 1回戦で優勝候補の報徳学園(兵庫)を破った自信も大きい。八回に同点、延長十回に5点目となるスクイズを成功させた園山は「球場の雰囲気に慣れたし、落ち着いてプレーできるようになった」。終盤、守備が乱れた相手に対し、冷静さを取り戻し、地に足を着けて戦えたのが成長の証しだ。 1大会で2勝を挙げたのは杵築中だった第3回大会の1917年以来107年ぶり。歴史的な快進撃にも満足感はない。甲子園出発前に掲げた目標は8強入り。五回に適時打を放った高橋翔は「まだ通過点」ときっぱり。早実との3回戦で新たな歴史の扉を開く。
中国新聞社