大阪でも「ヒアリ」確認 回収した死骸の中に女王アリか
先月、大阪市住之江区内の倉庫に搬入されたコンテナから特定外来生物である「アカカミアリ」が発見されたことを受け環境省などが調査していた件で、大阪府は4日、調査で捕獲した個体の中に、猛毒を持つ特定外来生物「ヒアリ」を確認したことを発表した。 【拡大写真付き】日本上陸の懸念も、刺されれば死に至る外来アリに備える
3日回収の疑わしいアリに女王アリと思われる個体も
発表によると、同住之江区の南港で先月29日にアカカミアリが発見されたことを受け緊急調査をした際、地面からまとまった数の外来種と思われるアリを発見。捕獲トラップや毒エサなどを設置し、遅効性の液体殺虫剤などを使い、捕獲した個体を専門機関に鑑定依頼した。そして今月3日にその個体が「ヒアリ」であることが確認されたという。 また、3日に専門家による確認調査したところ、先月30日に殺虫剤を使用した場所で、約50匹の疑わしいアリの死骸を回収。その中には女王アリと思われる個体もあり、専門機関に鑑定を依頼した。確認地点周辺に毒エサ設置数を増設したという。 ヒアリについて国内では、6月9日に兵庫県尼崎市内に置かれていたコンテナの中でヒアリを初確認したのをはじめ、同18日には同神戸市内の舗装面の亀裂内で確認。同30日には愛知県名古屋市内に置かれていたコンテナ上部で個体を発見されている。いずれも防除や殺虫処分が行われ、引き続き発見場所周辺では緊急調査を実施している。
ヒアリを見つけたら刺激を与えないで
同省では、ヒアリに対する注意点として「ヒアリを刺激すると刺される場合があります」とし、緑地帯の土や芝生の土といった生息している可能性のある場所に手をいれたり、ヒアリを見つけた際は踏んだり巣を壊すなど刺激を与えないようにしてほしいと呼びかけている。 また、もし刺された際は、まず20~30分程度安静にし、容体が急変することがあれば、最寄りの病院を受診する。受診時はアリに刺されたことと、アナフィラキシーの可能性があることを伝えてと呼びかけている。詳しい問い合わせは、近畿地方環境事務所(電06・4792・0706)まで。