高齢タヌキの〝マユゲ〟「健康で長生きしてね」 ときわ動物園で敬老の日特別ガイド【宇部】
ときわ動物園で16日、宇部市常盤動物園協会(藤崎昌治会長)主催の「敬老の日特別ガイド」が開かれた。飼育している高齢のホンドタヌキ「マユゲ」(雄)について、担当飼育員の髙司佳秀さんがエピソードや飼育方法などを語った。 マユゲは11歳で、飼育下のホンドタヌキの平均寿命が10歳程度であることを考えると「おじいさん」タヌキになるという。 髙司さんは、マユゲのいろいろな写真を手に解説し、以前に居た徳山動物園で脱走未遂をしたこと、鶏の頭が好物なことなどを披露した。左目が白内障で定期的に目薬を差していること、寒さに弱くなってきたので今年初めて小屋にヒーターを設置したこと、眠りが深くなってきて近づいても起きないときがあることなど、高齢ならではの話もあった。 その後、マユゲの顔をかたどったケーキがプレゼントされた。鶏のささ身、サツマイモ、ニンジン、リンゴ、ドッグフードなどで作った職員のお手製。本来の食事時間でなかったことなどから、なかなか食べようとしなかったが、しばらくすると、参加者らが見守る中、おいしそうに平らげた。 山口市から訪れた田井中桃代さんは「定期的に見に来ているが、年を取ったなと感じる。職員さんたちに大切にしてもらいながら、悠々自適に長生きしてくれたら」と温かいまなざしを向けた。 髙司さんは「一日でも長く、健康に長生きしてほしい」と願った。