預金が「5000万円」もあるので、将来は“相続税”が発生すると思います。一部を「タンス預金」で隠しておけば、相続税対策に使えますか?
タンス預金は紛失や盗難のリスクが大きい
タンス預金で相続税の対策をしようと自宅に大量の現金を保管しておくと、「紛失」「盗難」のリスクが大きいです。 また、銀行預金と違って、現金が移動した記録が残らないため、相続時にトラブルになる可能性もあります。例えば、タンス預金の隠し場所を知っている相続人の1人が無断で持ち出した場合は、証拠がないため、ほかの相続人と深刻なもめ事が発生するかもしれません。
まとめ
預貯金が多くあるからといって、タンス預金に切り替えても財産を隠し通すことはまずできません。故意に財産隠しをしたと認められると、延滞税や罰金などのペナルティが発生するため、安易な相続税逃れを目的にタンス預金をするのは避けましょう。 かえって家族の相続を複雑にするだけでなく、税務署からのペナルティに苦しむことになる可能性もあります。 相続の負担を減らしたいなら、年間110万円までの基礎控除を活用して生前贈与するなど、ほかに有効な対策は多くあります。紛失や盗難による相続時のトラブルを避けるためにも、預貯金は銀行口座で保管することをおすすめします。 出典 財務省 加算税の概要 国税庁 No.9205 延滞税について e-Gov法令検索 相続税法 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部