前原滉×小西桜子『ありきたりな言葉じゃなくて』12月公開 特報&ティザービジュアルも
前原滉が主演を務め、小西桜子がヒロイン役を担当する映画『ありきたりな言葉じゃなくて』が12月20日に公開されることが決定し、あわせて特報映像とティザービジュアルが公開された。 【写真】朝ドラ『らんまん』では植物学教室の学生役を演じた前原滉 本作は、テレビ朝日映像初の長編オリジナル映画。シナリオ段階からキャストもアイデアを持ち寄り、テレビ朝日映像と一丸となって制作された。脚本家と“彼女”が出会い、とある出来事をきっかけに物語が進む、青春から遠くも近くもない、つまずきやすい場所にいる“私たち”の物語。 2021年より始動された「映画プロジェクト」は、代表取締役社長兼エグゼクティブプロデューサー・若林邦彦の「テレビ朝日映像社員をオスカー監督に」という言葉をきっかけに、リスクをとってでも挑戦するという決意のもとに生まれたプロジェクト。「この会社を使ってみんなの夢を叶えてほしい」という呼びかけに対し、これまで見たことのない、海外でも楽しめる作品作りを目指し、45の企画が集まり、その中から本作となる“映像業界で起きた実際の出来事”を基にした企画が選ばれた。 青春から遠くも近くもない32歳の藤田拓也は、町中華を営む頑固な父と愛想のいい母と実家暮らし。ワイドショーの構成作家として毎日徹夜でナレーション原稿を書き散らす日々が続いている。そんなとき、先輩の売れっ子脚本家の推薦によって、ようやく念願の脚本家デビューが決まった。「脚本家」の肩書を手に入れ浮かれた気持ちでいる拓也の前に現れたのが、鈴木りえだった。脚本家の青年と、どこにでもいる普通の“彼女”が出会い……。 脚本家デビューが決まった構成作家の主人公・藤田拓也役を前原、拓也が出会った“彼女”鈴木りえ役を小西がそれぞれ演じる。監督・脚本を務めるのは、『人生の楽園』などのドキュメンタリー番組やWebムービーの演出を手がけ、本作が初のオリジナル映画となる渡邉崇。 公開された特報映像では、脚本家としてのデビューが決まった藤田拓也(前原滉)が、キャバクラらしきところで隣の女性(小西桜子)に「脚本家です!」と満面の笑みでアピールしてしまうシーンから始まる。そんな幸せ絶頂の拓也と“彼女”の楽しそうなデートシーンの連続から、 嬉しそうに手を振る拓也にどこか虚ろな表情を浮かべ、去っていってしまう“彼女”。映像のラストでは、「考えて、考えて、脳みそねじきれるくらい」という拓也の台詞と共に、「つまずきやすい場所にいる 私たちの物語」のテロップが表示されている。 ティザービジュアルは、木漏れ日が差し込む中、拓也と、“彼女”こと鈴木りえが仲良く微笑みあう様子が捉えられており、「新人脚本家が“彼女”に出会った」というキャッチコピーが配置されている。 あわせて、映画プロジェクトの発起人である若林と、プロジェクトのチームリーダー兼監督をの渡邉からはコメントも到着している。 コメント 若林邦彦(エグゼクティブプロデューサー) 3年前の4月の終わり、私は日比谷の映画館で『ノマドランド』を見ていました。数日前にアカデミー賞作品賞、監督賞、主演女優賞をとった映画でした。いい映画でした。 そしてその時私は同時に「そうか、私たちも映画を作ろう」と思いつきました。 『ノマドランド』のように、半ドキュメンタリー的なタッチはテレビ朝日映像のディレクターたちが最も得意とするところだと思ったからです。だとするならテレビ朝日映像の社員がオスカーをもらったっていいじゃないか、と妄想しました。自前の企画で、自前の脚本で、自前の監督で、そしてなにより自前の製作費でこの映画はスタートしました。 あれから3年半。 『ノマドランド』とは似ても似つかない自前の映画がようやく出来上がりました。 「テレビ朝日映像社員からオスカー監督を!」 それが私たちの合言葉でした。 そんな前代未聞の試みのささやかな第一歩が私たちのこの映画「ありきたりな言葉じゃなくて」です。 渡邉崇(脚本・監督) 高校生のころ、映画監督になりたいという夢を持ち、それから27年も経って、やっとオリジナルの映画を監督する機会が巡ってきた。まさか、自社出資によるプロジェクトで夢が叶うとは…! 手探り状態からスタートした映画作り。「ないものねだり」ではなく、「あるもの探し」をテーマに、チームで脚本に取り組みました。 演出部も新人だらけ…。でも、出演者のみなさんにも助けられて、この映画は完成を迎えました。 何度か、脳みそねじ切れるんじゃないかというぐらい、考えて悩んだこともありました。でもそういう状態が好きです。きっと主人公の拓也も。 人の気持ちを捉えて、ありきたりじゃない言葉で表現しようともがく拓也とりえ。2人の姿から他人を分かろうとするのを諦めない気持ちを、観客のみなさんに受け取ってほしいです。
リアルサウンド編集部