中垣内監督「『日本の男子バレーは弱い、小さいからできない』を変えたい」
スローガンである「ノーリミット」について聞いた
バレーボール男子の世界選手権がイタリア、ブルガリアで9日に開幕。各大陸の予選を勝ち抜いた24カ国がぶつかり合い、「世界王者」を目指す。世界ランク12位の全日本男子は、東京五輪へのロードマップとして「ベスト8相当」へのステップアップを目指す。世界の強豪との戦いに挑む日本代表の中垣内祐一監督にチーム作りの手ごたえやスローガンである「ノーリミット」について聞いた。 バレー柳田将洋「可能性はいくらでもある。夢や希望を与えたい」
「独自性を打ち出していく必要がある」
──いよいよ世界選手権。改めて監督が描く日本チームの形、目指しているバレーを教えてください。 中垣内監督:速くてしつこくて……しつこくというのは、「ボールを落とさない」「相手の隙を見つけ出して繰り返し繰り返し攻める」ということですが、そういうバレーボールですね。「速さ」を求めていくためには精度を上げていかないといけないですし、精度を上げていくためには技術を高めていかないといけないです。 ──速さも出てきて、キーとなる真ん中からの攻撃も増えてきたと思います。「男子バレーいい」「見ていて面白い」という声も聞きます。監督の手ごたえはいかがですか。 中垣内監督:最初と比べれば、もちろん手ごたえや変化は見て取れますし、見ている人にもわかりやすい変化だと思いますが、ここから先がまたたいへんという感じですね。勝つ、自信にしていくというのはたいへんです。善戦しても負けたじゃだめですし。勝っていくためにより必要なものを追い求めていかないと。 ──世界の潮流、その中で日本はどうありたいですか。 中垣内監督:世界(のチーム)のコピーはできないですし、コピーしても全く勝てないので、やっぱり独自性を打ち出していく必要があると思います。今はそのベースを高めていっているところですね。 ──そのカギになるのは? 中垣内監督:バレーボールはひとつの要素じゃすまないですから、スパイクもそう、レシーブもそう、サーブもそう、トスもそう、細かく分かれた技術が複雑に絡み合っているので、どれも高めていかなければならないと思います。