釧路市、メガソーラー整備巡り今年度内に条例策定へ
北海道釧路市音別町で計画されている大規模太陽光発電施設(メガソーラー)の整備を巡り、事業者が道や市から行政処分を受けた一連の流れを受け、蝦名大也市長は2日の定例記者会見で、太陽光発電施設の建設や自然環境の保護に関する条例を今年度内にも策定する考えを示した。 問題となっている太陽光発電施設は、音別地区のパシクル沼の西側約330㌶の土地に建設を予定しているが、事業者が設置場所に想定していた防霧保安林内で地質調査のために水路を掘削。無許可で土地の改変を行ったなどとして、道や市から行政処分された。 市は昨年、希少な野生動植物と優れた景観の保全などを目的に、太陽光発電施設の設置に関する規定を盛り込んだガイドラインを制定している。蝦名市長は「ガイドラインに一定程度の効果はあった」との認識を示しつつも、「実態として法令違反などがあったので、条例化は検討が必要だと考えている」と説明。一方で「内容を太陽光発電に絞るのか、自然保護を目的としていくのかなど、さまざまな協議が必要」と述べた。 このほか、氷都釧路のアイスホッケープロチームがなくなった現状について、3月19日に市、経済界、釧路アイスホッケー連盟の3者で協議を行ったことを説明。来年のアジアリーグ加盟を目標に、プロチームの発足を目指す組織を早期に立ち上げる考えを示し「具体的なスケジュールなどはまだこれからだが、機運を高めていきたい」と語った。 また、10月投開票の市長選について出馬の意向を問われたが、「今の任期を一生懸命取り組んでいく」と述べるにとどめた。
釧路新聞