4年の渡邉和貴が有終の美を飾る!大学対抗は日本大学が4連覇を達成|インカレロード
順大・渡邉和貴が有終の美を飾る、大学対抗は日本大学が4連覇を達成
6kmのコースを25周回する合計150kmのレースとして開催された男子個人ロードレース。女子のレースでは好天の中での開催となったが、男子のレーススタート前に天候が急転、雨の中でのレースとなった。 148名の選手がスタートを切ると、1周回目から森本凛太郎 (日本大学)がアタックし、集団から先行。 2周回目の上り区間では森本から集団が見える位置でレースが展開されるも、日本大学や中央大学が集団先頭を固め、森本とのタイム差が徐々に広がっていく。 森本と集団とのタイム差は4周回目で1分以上、7周回目には3分以上開き、半分程度の距離を消化したタイミングで5分近くまで広がる。 集団からも時折飛び出す選手が現れるものの、追走のような動きとはならず、どちらかと言えば様子見、集団の人数を減らすような動きに留まる。 そんな中、残り10周回を切ったタイミングで佐藤愛祈(明星大学)が集団からアタックすると、数名の選手が追走の動きを見せ、最終的に以下の10名の追走集団が出来上がる。 この追走の動きにより、森本とのタイム差が徐々に縮まり始める。 一方、メイン集団は追走集団に選手を送り込むことができなかった明治大学が積極的にコントロールし、こちらも森本とのタイム差を縮めていく。 残り4周回の時点で森本とのタイム差が追走集団は1分30秒、メイン集団も2分30秒程度まで縮めると、残り3周回でメイン集団が追走集団を吸収し、さらに残り2周回で森本も吸収。最終盤でレースは振り出しへと戻ることとなった。 この時点でメイン集団は30名~40名程度にまで絞られると、その後レースの展開を左右するような動きがないまま残り1kmのバックストレート区間へと集団が姿を見せる。 最後は近年のインカレロードでは珍しく集団スプリントとなり、残り100mを切って先頭に立った渡邉がそのままの勢いでスプリントを制し、大学4年生で初めて大きなタイトルを獲得、有終の美を飾ることとなった。 大学対抗では3位、4位、5位を獲得した日本大学がトラックレースに続き、ロードレースでも優勝、トラック・ロードを通じた総合でも圧勝を見せる形となった。 優勝した渡邉は「最高です」と優勝の喜びを口にすると、選手権では2位、3位が続き、今回が初めてのタイトルだと言う。 序盤の展開については「順天堂大学としても個人としても前半の逃げには反応しないと決め、後半勝負に備えていました。10名以上が逃げる形になるのはまずいなと思っていましたが、森本選手が単独で飛び出してくれたので安心して後半に備えることができました。」と渡邉は語り、「ただ森本選手の逃げが予想以上に強くて、少し焦る部分もありました。一番マークしていた山田(拓海、早稲田大学)選手が後半に入って目の前でアタックして、これは反応しなきゃという思いですぐにチェックに入りました。」と10名の追走集団ができたタイミングについて語る。 「追走集団としてのペースコントロールは狙い通りでしたが、予想以上にメイン集団のペースも早くて。少人数でのスプリントを狙っていて、メイン集団にキャッチされると日大の岡本(勝哉)選手とかとのスプリントは分が悪いなと考えていた中でメイン集団にキャッチされてしまったので少し焦りはありました。」と渡邉は思い通りのレース展開に持ち込むことはできなかったと語るが、「最終周回は鎌田(晃輝、日本大学)選手の番手を離さないようにして、スプリントでは残り100mを切ってから前に出た感じです。勝つ自信はありました。」と自信をもっての勝利だったという。 「選手を続けていきたいと思っていますし、目標としては25歳までにエリートの全日本選手権を優勝したいと思っています。全日本選手権を勝てていないのに海外へというのは僕個人としては早すぎると思っているので。」と渡邉は今後の目標を語ってくれた。