「テーラー」乗って干潟満喫 荒尾市 家族連れら生物観察楽しむ
ラムサール条約登録湿地の荒尾干潟で2日、今年も「テーラー乗車体験」が始まった。家族連れら約30人が、干潟での作業に使う荷台付きの耕運機「テーラー」に乗り、カニやヤドカリなどの生物観察に出かけた。 荒尾干潟では、古くからノリ養殖などの作業にテーラーが使われてきた。荒尾干潟保全・賢明利活用協議会などが2019年から、干潟の魅力発信を兼ねて、テーラーの乗車体験を実施している。 参加者らは2台のテーラーに分乗して、護岸から約500メートル沖の干潟へ。ヤマトオサガニやマメコブシガニなどの小型のカニを捕まえると、協議会スタッフらと種類や特徴について調べていた。脱皮中のイシガニも見つかり、参加者らが驚く一幕もあった。 玉名市にある母親の実家を訪れていた男児(5)=宮城県仙台市=は祖母と体験に参加。「カニを取るのが楽しい」と話し、夢中で泥の中を駆け回っていた。 体験は9月16日まで全10回。時間は潮の干満によって異なる。(大倉尚隆)