プロ春季キャンプへのアマチュア選手派遣を復活せよ！

西川 史礁（青山学院大）

　大学生がトップチームに選ばれることは今後大学球界への興味喚起のきっかけにつながる。 「大学野球のレベルの高さをより知っていただくきっかけになると思います。 　僕自身、青山学院大に入学するまで大学野球のことはあまり知らなかったのですが、入学してから、当時の東洋大の4年生に大場 翔太投手（元ソフトバンク）、3年生に永井 怜投手（元楽天）がいて、大学のエース級はどんどんプロ入りする世界ということに驚かされました。 　社会人野球も、高校時代に日本選手権を見にいってレベルの高さを感じました。大学に入って、オープン戦で社会人の打者と対戦しているときに、雰囲気やタイミングの取り方に大学生にはないものがあると感じました。 大学野球、社会人野球のレベルの高さや面白さを知る機会はなかなかないので、今回の4人の選出は、大学野球をより見る人が増えるチャンスになるかなと思います」 　この4人はプロの選手たちと一緒にプレーや練習をしながら、NPBの超一流のレベルを体感できる貴重な機会となる。冨田氏はレベルアップする上ではこれ以上ないと語る。 「今は元プロの資格回復があり、元プロで、アマチュアチームの指導者になっている方がとても増えています。しかし、現役の大学生がプロの選手と一緒に練習したり、プレーしたりする機会は今回ぐらいしかありません。 　昔は元阪神の赤星 憲広さん、巨人の阿部慎之助監督などがアマチュアの時代は、プロのキャンプに派遣されていた時期もありました。この代表選出で大学生がプロの選手と一緒に練習するのは大きな成長のきっかけになったと思います。 　たとえば左腕の金丸投手は同じ左腕のオリックスの宮城（大弥）投手の投球を見れば、引き出しが増えて、よりレベルアップすると思います。有力選手のキャンプ派遣は復活させてもらいたいですね」 今後も侍ジャパントップチームには“飛び級選出”が続くのだろうか。 「今後は大学生だけでなく社会人のトップ選手も選ばれてほしいですね」と冨田氏は球界のレベルアップに期待を寄せた。