さいたま市高齢者福祉施設廃止 方針撤回の願い届かず 補償開始も不安と怒り
別の大きな施設に一日体験したが、認知症が重度なため「手がかかりすぎる」と断られた。症状も進行していることから、周囲には施設入所や治療を優先し、入院を勧められるが「妻は子どもたちが来ても分からない。この世で分かるのは俺だけ」と内藤さん。「自宅介護ができているのはグリーンヒルが受け入れてくれたおかげ」と感謝する。 週5回のデイサービスのうち、1日は別の施設が決まり通っている。残り4日の施設はまだ見つかっていない。介護とともに施設の存続運動にも力を尽くす内藤さんは、グリーンヒルの廃止に怒りをにじませつつも「介護は毎日大変だけど妻の寝顔を見ると、やりがいや充実感を感じる。妻のために最後まで面倒を見たい。新たなデイサービスが見つかることが今の願い」と前を向いた。