栗原はるみさん「人を家に招くときは気楽に!」年末年始のおもてなし5つのコツ
いよいよ年末年始。 家族、親戚、気の置けない仲間との集まりは、一年の締めくくりと新しい年の始まりを特別な時間にしてくれます。 雑誌『栗原はるみ』の新刊は、「気楽においしい、おもてなし」がテーマ。 手間をかけすぎず、満足感の高いおもてなしを実現するには、いくつかのコツがありました。 今回の取材を通して栗原さんから学んだおもてなしの「5つのポイント」をお伝えします! 【写真】栗原はるみさん流“年末年始のおもてなし“ワザを拝見
コロナで人を招くのが億劫に!?
新型コロナウイルスも5類に移行してから初めての年末年始。 この冬は、集まりの予定が増えているという人も多いのではないでしょうか。レストランでの会食もいいですが、やっぱり家での集まりは、気の合う人と好きなものを自由に楽しめる最高のひととき。 一方で、ここ数年、しばらく集まりを控えていた影響で、「おもてなしをするのが億劫……」という声もチラホラ。かくいう私も、そんな気分になっているひとりでした。 今回、雑誌『栗原はるみ』では、おもてなしを大特集。 栗原さんのもてなし術は、とにかく「気楽」。この言葉に尽きます。 ちょっとした工夫で、ゲストはもちろん、もてなす自分自身もしっかり満足させられるということを学びました。 栗原さん流のおもてなしを、5つのポイントにまとめてみましたので、ぜひ参考にしてみてくださいね。 ポイント1「ちょうどいい量を目指す」 おもてなしというと、どうしても「あれもこれも」と張り切ってしまいがち。 「足りないと申しわけない」という気持ちから、人数以上の食材を買い込んでしまったり、品数が多すぎて、大量に料理があまったり。 ゲストがくる日も、「ちょうど食べ切れる量」を目指したいものです。 これはつまり、ふだんの食事に近い考え方で献立を決めるということ。 家族に作っている量から換算してみるとわかりやすいと思います。 ポイント2「得意料理をメインにする」 私もよくやらかしていました。おもてなしだからと張り切りすぎて、作ったことのないゴージャス料理に突然挑戦してしまうという、アレです。 レシピ本を片手に、朝もはよから大慌て。できた料理の味は……うーむ。 栗原さんは言います。 「おもてなしだからこそ、いつも作っている料理を。自信を持って出せるものでいいんです」。 これは確かに、目から鱗。 家族に人気のあるメイン料理をゲストにふるまう。これなら失敗もなく、調理時間もあらかじめ読んで行動ができます。 もてなされる側に立って考えれば、「またアレか」なんて思わないもの。 「あの人の、あの料理、いつもおいしいんだよなあ」。 そんな、わが家のスペシャリテを喜んでもらえたら、嬉しいですよね。 もしも「今度のおもてなしには、この料理に挑戦してみたい」という気持ちがあったら、なるべく事前に、家族を相手に何度か練習しておくと安心。栗原さんからのアドバイスは的確です。 ポイント3「メイン以外は、ごく簡単に」 メイン料理を4つも5つも。 さらに寿司桶まで取り寄せて、テーブルの上は大混雑。食べる前からゲストもお腹いっぱいの気分に。 それはそれで、賑やかではありますが、作るのも、食べるのも、片付けるのも一苦労。 栗原さんは、「メイン以外は、簡単でいいんですよ」と教えてくれました。 たとえばお肉のメインディッシュに、野菜料理を2、3種類。あとはパスタやご飯ものなどを用意して。出来合いのものを組み合わせれば、もっと気軽です。 もてなす側も、もてなされる側も、疲れないようにしたいものです。 ポイント4「準備に時間をかけず、ちょっとの演出で豪華に」 雑誌の特集では、栗原さんのふだんのおもてなしの準備にも密着しました。 栗原さんは、朝からドタバタなんてしていません。 午前中に買い物を済ませたら、いつも通りに撮影の仕事をこなして、午後から準備に取りかかるのです。 取材を通して知ったのは、やはりあらかじめ段取りを考えておくことが大事だということ。お客様がきたら、最後の仕上げをするくらいの余裕を持って。 キャンドルを灯したり、庭にちょっとした食前酒のコーナーを用意するだけで、グッと豪華に見えるもの。テーブルコーディネートも気張らず、シンプル。 誰でも真似できそうな工夫をたくさん教えてくれました。 ポイント5「おもてなしに徹しすぎず、自分も楽しむ」 おもてなしにとって、一番大切なポイントは、「自分も楽しむこと」だと栗原さんは言います。 もてなす家の人が、ずっとキッチンに籠りっぱなしでは、やっぱりさみしい。 段取りよく準備しておけば、要所だけキッチンで仕上げて、ほとんどの時間をゲストと一緒にテーブルで過ごすことができます。 一番のおもてなしは、やっぱりその場でのコミュニケーション。 みんなの顔を見ながら、「おいしいね」を共有したい。 簡単でも満足感のある料理レシピと、ほんのちょっとの演出で、おもてなしのハードルはグッと下がります。 ぜひ、『栗原はるみ』6号で栗原はるみ流の気軽なもてなし術を確かめてみてくださいね。 文/山野井春絵 構成/栗原はるみ編集部
山野井 春絵