武田鉄矢が制作・主演を務めた「プロゴルファー織部金次郎」&「海援隊50周年コンサート」を全国無料放送、コメントも到着
「プロゴルファー織部金次郎」&「海援隊50周年コンサート」がBS松竹東急(全国無料放送・BS260ch)にて6月に放送されることが決定した。それに伴い、作品のみどころや制作秘話を武田鉄矢が語ってくれた。 【写真】笑顔であぐらをかく武田鉄矢 ■武田鉄矢の映画や音楽を楽しめる6月の「よる8銀座シネマ」 BS松竹東急の「よる8銀座シネマ」では、武田鉄矢が、原作・脚本・監督(2~5作)・主演を兼ねた、未配信の映画「プロゴルファー織部金次郎」シリーズ全5作を、6月に2週連続で一挙全国無料放送。プロ生活17年間で1勝もしていない中年ゴルファーの織部金次郎が、下町の人情に後押しされ、一念発起してトーナメントへ挑戦する物語となっている。 さらに、武田鉄矢がボーカルを務めるフォークグループ「海援隊」が、2023年4月に日本橋三井ホールにて開催した、50周年記念コンサートも6月に無料初放送される。多岐にわたる彼の活動と、その変遷を楽しめる編成となっている。 ■武田鉄矢 コメント 「刑事物語」に続いてのシリーズモノで、ちょうどバブルが弾けた頃にこの作品をつくりました。妻にも逃げられ、子供も寄り付かないような貧乏プロゴルファーが、再起をかけてトーナメントを目指すんですが、本当に負け続けるんですよね。その中で、僕が描きたかったのは、「負けとどう折り合いをつけていくか」でした。負けと上手に折り合って、負けの意味を人生の中から掴みだすことで自分のエネルギーにしていく。そういう負け方を、ゴルフという自分とは全く違うフィールドで表現したかったんです。 当時、国鉄のCMソングとして、「思えば遠くへ来たもんだ」を作りましたが、谷村新司の「いい日旅立ち」に完敗して、彼の曲は今も新幹線で流れている。こうして、昭和歌謡の天才たちに蹴っ飛ばされていった経験も、この作品の根底にはあります。そして、私はこのシリーズの2作目で初めて監督をやったわけですが、この経験がとてもキツかった分、このあとに出演させていただいた作品では、監督さんに優しくなりましたね(笑)。 「海援隊」のメンバーは三人しかおりませんが、そのうち二人が外科手術を経験し、高齢者の仲間入りをしました。これだけ一緒に活動してきて、だんだんと楽しくなってきました。当時を思い返せば、まわりにはチューリップや井上陽水、甲斐バンドがいて、団塊の世代で押し合いへし合いをしながら、よく生きてこれたなあ…と感慨深い気持ちです。 これは、千葉(和臣)から言われたのですが、「我々の歌には「芝居」があった」と。それは、我々が戦後の昭和歌謡から相当影響を受けているからだと思います。男女両方を歌で演じ分けた美空ひばりさん、ご自身は船酔いするのに漁師の歌ばかり歌う北島三郎さん(笑)、そして、「俵星玄蕃」なんてまざまざと情景が浮かんでくるような歌を歌う三波春夫さん。自分たちの底流には彼らの音楽が流れ込んでいます。今度は、そんな昭和歌謡から始まった我々の人生を、この年になって改めて歌にしてみようかなんて話しています。そうすれば、老いにも意味が出てきますよね。