小関裕太「子役時代は両親に支えられ、反抗期はなかった。勝ち取ったロミオ役で、毎日が刺激的」
子役として芸能活動をスタートし、その後、ミュージカルや舞台、様々のドラマや映画に出演されている小関裕太さん。近年ではドラマ『大奥』『癒やしのお隣さんには秘密がある』、舞台『キングダム』『ジャンヌ・ダルク』など、数多くの話題作品に出演している小関さんは、2024年5月からはじまるミュージカル『ロミオ&ジュリエット』でロミオ役を務める。日本オリジナルバージョンでの公演は、6度目。シェイクスピアの名作として名高い本作の主演を演じる意気込みを伺った(構成◎碧月はる 撮影◎本社 奥西義和) 【写真】小関さん”「自分が見たことのない自分を見てみたい”という想いがモチベーションに」 * * * * * * * ◆自分が見たことのない自分を見てみたい オーディションでロミオ役を勝ち取った小関さん。その挑戦は、ある種の“運命的なタイミング”があってこそのものだった。 2024年にミュージカル『ロミオ&ジュリエット』を上演するというお話を聞いたのは、ちょうど僕がシェイクスピアの作品に興味を持ったタイミングでした。そのことに、ある種の運命的なものを感じました。当時、共演していた方が、蜷川さんの作品やシェイクスピア作品をよく演じていらっしゃって。その方からさまざまなエピソードをお伺いする中で、自然と興味がわいてきました。自分の興味が盛り上がってる今、「ロミオ役の話を逃したくない」と思い、オーディションに参加させていただきました。 ロミオを演じる上では、“ロミオがいかに本物の恋をしたことがないか”を大切にしています。ジュリエットに出会う前のロミオは、男女間の色恋は多々あれど、純粋な恋はおそらく経験したことがないと思うんです。彼は名声もあり、家柄も良く、お金も才能もある。きっと、男女問わず多くの人に求められる環境下にいたはずです。それゆえに、ロミオは自分が求められる理由が自分自身にはないのでは、という葛藤を抱えていたのではないでしょうか。そんな彼は、「僕は人生の中で本物の恋ができるのだろうか」と悩んでいたのではないかと想像します。 ロミオが、いかに今まで恋をしたことがなかったか。それこそが、彼がジュリエットに恋をする引き金にもなり、彼が死に至る引き金にもなったんじゃないかと思っています。 本作を演じるにあたって、「自分が見たことのない自分を見てみたい」という想いがモチベーションになっているので、あまり不安はありません。ミュージカルを演じる以上、多くの楽曲を最後まで歌い続けられるよう、体調管理に気をつけて、走り抜けたいと思います。緊張よりも、今回の挑戦にワクワクしている気持ちのほうが強いです。「ロミオ役をやる」と決めた時点で、楽曲の多さも知っていますし、いかに大変かはわかっていたので、覚悟はとうに決まっています。
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