原子炉直下の黒い塊「現時点では何かと言い切れない」東電が会見
東京電力福島第一原発2号機の原子炉直下で「黒い塊」が見つかった問題について、東京電力は30日の会見で、溶け落ちた核燃料の可能性があるが、圧力容器の下部には構造物として保温材やケーブルなどもあり、「現時点で明確に何かと言い切ることは難しい」と述べた。 【中継録画】福島2号機の原子炉直下に「黒い塊」 東電が会見
30日に行われた原子炉格納容器内部の調査では、長さ10.5メートルのロッドの先に上下左右に稼働するカメラを入れて撮影。午前5時45分から昼過ぎまで行われ、制御棒駆動機構(CRD)交換レールとプラットホームグレーチング(格子状の足場)内で黒っぽい堆積物が確認された。
東電ホールディングスの原子力・立地本部長代理の岡村祐一氏は、堆積物が何であるかの評価時期のめどについて「まだ何とも言えない。直接手に取ることが現状はできていない」と、現時点では画像解析しかできない状態と指摘。温度や放射線量が計測できる自走式ロボットを投入して「より近くに行って情報を得て総合的に勘案したい」と述べた。ただロボットが入れるかどうかについては、ルート設定も含めこれから検証を進めると述べるにとどめた。 今回の内部調査の結果については「非常に大きなステップ。圧力容器の下部がどういう状況か直接映像で捉えた。デブリを含めた廃炉のステップを進める上で貴重なデータ、そのヒントとなるデータが得られた」と評価した。