2代目ホンダNSXよりも安い! シボレー・コルベットEレイ登場 コルベット初の電動& 4WDモデル
シボレー・ファン・デイ2024で初公開
アメリカン・スポーツの雄である「シボレー・コルベット」初の電動化モデル「シボレー・コルベットE-Ray」(イーレイ)が日本に上陸した。2024年6月1日に富士スピードウェイで開催された「シボレー・ファン・デイ2024」で初公開され、6月8日から予約注文を開始した。 【写真60枚】シボレー・ファン・デイ2024で日本初公開されたシボレー・コルベット初の4WDかつ電動モデルとなる「コルベットEレイ」の詳細画像をチェック ◆モーターで前輪を駆動 70年以上の歴史を有するシボレー・コルベットで初の電動化モデルであるE-レイは、フロントに搭載した162ps/125Nmのモーターで前輪を、ミドシップに置かれた502psの6.2リッターV型8気筒エンジンで後輪を駆動する「eAWD」を採用する。 ◆コルベット史上最速の加速 大排気量によるハイパワーと、早い応答性が特徴であるモーターを緻密に制御することで、0-60マイル(約96km/h)加速2.5秒という俊足を実現した。これはコルベット歴代最速タイムだ。システム総合での最大出力は664psに達する。組み合わさるトランスミッションは、ICE(内燃機関)と同様にデュアルクラッチ式8段自動MTとなる。 「LT2」型のエンジンは、コルベットらしいハイパワーと低中回転域の分厚いトルクをもたらし、特有のエンジンサウンドを奏でるという。こうしたコルベットの伝統を継承しつつ、システムのコンパクト化により、ラゲッジを犠牲にすることなくパワフルかつ高効率な電動化を実現している。 ◆前後輪を独立制御 前輪を駆動するモーターと後輪用のエンジンには機械的なつながりはない。しかし、「eAWD」は、路面状況や車速、舵角を常にセンシングし、前後アクスル間の動力配分を瞬時に最適化するなど、2つの動力源を緻密に制御することで抜群の安定感とドライバビリティをもたらす。コルベット史上最速の加速力を実現しながら4WD化により、天候や路面条件などに左右されることなく、シーンを問わず最高のドライビング・エクスペリエンスを実現している。 E-レイは、センタートンネルに1.9kWhの駆動用リチウムイオンバッテリーを配置。なお、プラグイン(外部充電)機構は持たない。エンジンが稼働した状態で26km/h以上での走行時や減速時にモーターを使って充電。また、巡航時などモーターがアシストすることで、より多くの場面で「アクティブ・フューエル・マネジメント」(気筒休止による4気筒モード)の使用を拡大することで、燃料消費を抑える。 ◆8つの走行モードを備える 走行モードは、「ツアー」、「ウェザー」、「スポーツ」、「レーストラック」、「マイモード」、「Zモード」、「ステルス」、「シャトル」もの8つの専用モードを備え、シーンを問わず最適な走りが可能になっている。 「ステルス」モードは、その名のとおりモーターのみでの駆動が可能で、住宅街や早朝深夜などを静かに走行したい際に重宝するはずだ。上限速度は約72km/h、最大航続可能距離は約4.8~6.4kmで、上限速度を超えたり、アクセル・ペダルを強く踏み込んだりした場合には自動的にエンジンが始動する。 ◆最上級グレードの「3LZ」を導入 日本仕様には、最上級グレードの「3LZ」のみを導入。インテリアには、「スウェーデッド・マイクロファイバー」やレザーが広範囲に使用することで、高い質感を実現した。さらに、ホールド性と快適性を兼ね備えた「GT2バケットシート」、スポーティな「ビジブル・カーボンステアリング」が標準装備され、スポーティさだけでなく、洗練された雰囲気も漂わせている。 また、センタースクリーンには、インフォテインメントの専用装備「E-レイ・パフォーマンスApp」が表示される。走行中のモーターとエンジンの動きなどのパフォーマンス・データがリアルタイムで表示され、ドライビング中のあらゆる挙動がコックピットからモニタリング可能となっている。 ラゲッジはスペースを犠牲にしないパッケージングにより、フロントにモーターを収めつつも、現行コルベットとほぼ同等レベルとなる前後合わせて約355リッターの容量を確保するなど、実用性の高さも美点だ。 ◆シャシーも専用チューン 脚まわりには、ミシュラン・パイロット・スポーツ4Sのサマータイヤと、E-レイ専用チューンのマグネティック・セレクティブ・ライドコントロール付きZERパフォーマンス・サスペンションを組み合わせた「ZERパフォーマンス・パッケージ」を標準装備。 さらに、耐フェード性の向上とバネ下重量を大幅に軽減するダークグレーメタリック・キャリパーを持つカーボンセラミック・ブレーキも備わり、専用サスペンションとともに安全性や走り、快適性の向上に寄与する。 ◆Z06譲りのワイド&ローのシルエット エクステリアは、コルベットZ06と同様のワイド&ローのシルエットが印象的で、エッジを効かせたシャープなラインがダイナミックでパワフルなプロポーションを描いている。また、専用デザインのパールニッケル鍛造アルミホイールが足元をスポーティに演出。グランドツアラーの最高峰にふさわしい圧倒的な存在感を放っている。 歩行者と自転車にも対応した「フロント・オートマチック・エマージェンシー・ブレーキ」、レーンキープ・アシスト、レーンディパーチャー・ウォーニングといった車線維持支援システムなど先進の安全装備も用意されている。 ◆15台を抽選で先行販売 販売台数が僅少のため、予約注文の申込順に2025年から順次納車になる。ボディ・カラーは、「リップタイドブルー・メタリック」、「アークティック・ホワイト」、「ブラック」、「シーウルフグレー・トライコート」、「レッドミスト・メタリック・ティントコート」全5色から選べる。 さらに2024年以内の納車される15台を用意。今回お披露目されたモデルと同じ、「リップタイドブルー・メタリック」ボディ・カラーに、「スカイクールグレー」のインテリアの組み合わせのみで、応募多数の場合は抽選となる。受け付けは、全国シボレー正規ディーラーで専用の予約フォームに必要事項を入力することで完了する。締め切りは、2024年6月30日(日)18:00まで。なお、2025年納車モデルを予約した人も参加することが可能で、抽選に外れた場合でも2025年以降の予約と納車の順番は保持される。 2024年納車分、2025年以降納車分ともに2350万円となっている。ちなみに、2代目「ホンダNSX」の2370万円よりも安価な設定だ。 文=塚田勝弘 (ENGINE WEBオリジナル)
ENGINE編集部