【田辺裕信のゆる~い話】ファンにとっては多頭数が魅力も、騎手は少頭数の方が乗りやすい
現在JRAでは最多18頭、最少5頭でレースが行われていて、各レースで出走頭数はバラバラ。ファンの皆さんには、多頭数だと「馬群をさばくのが大変」で、少頭数だと「乗りやすい」というイメージを持たれる方が多いかもしれません。 個人的な意見では、多頭数だとゲートに早く入ると最後の馬が入るまでに、かなりの時間を待たされるので、駐立に不安がある馬に乗っていると気になります。対して少頭数は、待つ時間が短くなるので、そういうリスクは小さくなります。 レース中の動きに関しては、多頭数ではペースが遅くなったときに後方から一気にまくる馬がいるのに対して、少頭数では後ろの馬でも前の馬を射程圏内に入れてレースができるので、道中における各馬の動きが少ないかもしれませんね。 しかも、少頭数だとすべての馬を把握しやすいので、馬群の中にいたとしても進路のイメージはしやすいです。多頭数ではすべての馬をなかなか把握しづらく、思った馬が思ったような手応えで走っていない場合などは、進路や動きを臨機応変に変えていかなければなりません。 じゃあ、馬は多頭数と少頭数で変わるのか、というと、乗っていて何か影響を感じているようには思いません。ただ、多頭数になると、感情が高ぶってしまう馬が出てくる確率は高くなるでしょうね。 馬券を購入しているファンの方にとっては、多頭数の方が魅力的だったりするんですかね。乗っている方とすれば、少頭数の方が組み立てやすくなりますので、レースをしやすくなることが多いと思います。(JRA騎手)※隔週水曜日掲載