高石あかり、櫻坂46・藤吉夏鈴に抱いたシンパシー「言動にしなくても、気持ちが分かり合えた」
舞台「鬼滅の刃」や映画『ベイビーわるきゅーれ』シリーズなどで注目を集める女優・高石あかり。8月9日から公開される映画『新米記者トロッ子 私がやらねば誰がやる!』では、学園の悪事を暴いていくスクープ好きの新聞部長・杉原かさね役を熱演している。今回は映画で演じる役どころの魅力や共演者との仲を聞いた。(前後編の前編) ※「高」は正式には「はしごだか」 【写真】クールな魅力ただよう、高石あかり撮りおろしカット【10点】 ──8月9日に公開される映画『新米記者トロッ子』では、コミカルな百面相ぶりが印象的な杉原かさねを演じます。 高石 監督から「自由にお願いします」というオーダーだったので、どれだけ自由に演じられるかが勝負だと思い、私自身の想像をも超える高石あかりを見せていこうと感情を120%開放していくつもりで臨みました。 ──藤吉夏鈴さん演じる主人公・所結衣を鍛えていく新聞部長という役どころになりますが、台本を読んだときどんなイメージを持ちましたか? 高石 本音が見えなくて接しにくそうな人だったので、第一印象は「ミステリアス」でした。私は「どんな役でも愛されるキャラクターにしてみたい」と思いがちなんですけど、かさねを演じるときには「嫌われてもいいから、人の怒りや醜い感情を出さないといけない」と考えました。大人に立ち向かっていくキャラクターなので、愛嬌だけではかさねらしさを出せないなと考えて、喜怒哀楽を全部表に出すように意識しました。 かさねが仕掛けたトラップを結衣が解いて、彼女の入部を認めるシーンでは最大級の喜を。先輩として結衣を鍛えるところでは、すっかり厳しい顔を。感情の振れ幅はすごく大きかったですね。
怒りのぶつけ合いが爽快でした
──高石さん自身と比べると似ている部分が多い役でしたか? 高石 私は普段、怒りを感じることがほとんどなくて、むしろ感情の起伏は少ない性格なんです。だからこそ怒りを露わにするシーンはスカッとして楽しかったですね。特に高嶋政伸さん演じる沼原理事長と対峙する場面は、高嶋さんが私の演技に“倍返し”で向かってくれたので、怒りのぶつけ合いが爽快でした。ぶつかり稽古のようでしたね(笑)。 ──主演の藤吉さんにはどんな印象がありますか? 高石 心の機敏が合うなと思いました。お芝居をしていて「相手が私の感情を分かってくれているな」と思う人に出会えることがあるんですけど、藤吉さんもそのうちの1人でした。 たとえば私は「視線が合う」と「目が合う」ってちょっと違うなと思っていて。言動にしなくても、気持ちが分かり合えることが「目が合う」ということだなと思うんですけど、藤吉さんとも「目が合う」関係でお芝居ができました。一緒にいる時間が特別長かったわけではないんですけど、カメラが回るととてもやりやすい雰囲気でしたね。 ──藤吉さんのほかにも、中井友望さんや久間田琳加さんといった同世代の俳優が揃いました。 高石 中井さんとは『ベイビーわるきゅーれ』でもご一緒しましたが、今回は同じ新聞部員同士だったのでぐっと距離が縮まりました。久間田さんとは初めてご一緒したんですけど、「この人、馬が合うな」と(笑)。何か起きたときに私たち2人だけが目が合って笑っていたりして、感性が似ているなと思いましたね。 (取材・文/大宮高史)
大宮高史