「性自認は女性、好きになる相手は女性」天使ニアが年間売上2億円の“女の子ホスト”になるまで
男の子と女の子は考え方がマジで違う
――売れると思っていた理由は? よく分からない自信(笑)。接客業なら売れるだろうって。実は、僕昔はアイドルになりたかった時期もあったんです。中学生のころはAKB48が好きで、王道アイドルになりたかったんですね。でも、歌って踊るアイドルの才能は全くなかったから。でも話すのは好きだし、接客業ならいけるだろうみたいな気持ちがあったのかもしれないですね。 ――その結果、実際にも売れたわけですけどご自身の強みはどこにあると思っていらっしゃいますか。 その人が今、何を考えているのかめっちゃ分かるんですよね! それは、接客業をやっているなかで身についたスキルなのかなと思うんですけど、別にメンタリスト的なことではないですけど、話しているときに本当はこう思っているんだろうなとか。そういうことに気付けるのって多分すごく大きくて。言われたことを全部真に受けていたらうまくいかないこともたくさんあるので。それが判断できるのは強みなのかなと。 ――それを後輩に教えたりすることもあるのでしょうか。 これって、具体的に説明するのが難しいんですよね。感覚って感じなので、直接教えることはあんまりないですね。でも、姫のLINEにどう返信したらいいですか?とか、聞かれたことにはめっちゃ答えるし相談にのります。やっぱり男の子と女の子は、考え方がマジで全然違うから。うちの男の子たちがそのまま返信すると「何言ってるんだ、こいつ」って思うこともたくさんあって(笑)。それは、僕が女性だからというのもあると思いますね。逆に男の子の考えていることは全然分からないので、それは男ばかりのホストクラブで代表をやるようになってちょっと困っているところでもあります。 コンカフェの店長をやっていた当時も、男装カフェで全員女の子だったから。今は逆に全員男の子。考えていることが1ミリも分からない(笑)。マジで違う生き物だと思いました。 ――でも、そんな男性社会のホスト業界で代表を任されるようにもなっているというのは、うまく対応できているということでは? うまくやっていけたのは、周りがみんないい人だったからですね。「女です」と言いながら突然店に入ってきたのに、分け隔てなく接してくれて。みんな優しくて明るくていい人たちだったから、うまくいったのかなと思います。ほかのお店を選んでいたら、こんなにうまくいかなかったかもしれない。最初に冬月グループを選んでよかったなと心から思っています。 (取材・文/吉田光枝) 【後編】売上年間2億の“女の子ホスト”天使ニア「ジェンダーに関して聞かれるけど、本当に何も思わない」は下の関連記事からご覧ください。
ENTAME next編集部