日本代表時代の恩師を前に、届かなかった勝ち点3。Y.S.C.C.横浜・稲葉洸太郎監督「指揮を執る姿を見てもらえたのは感慨深い。ただ悔しい」|フットサル
【Fリーグ】Y.S.C.C.横浜 3-5ペスカドーラ町田(11月22日/ひがしんアリーナ) 【映像】Fリーグのエース“超絶神コース”の右足一閃! 11月22日、ひがしんアリーナにてFリーグ2024-2025 ディビジョン1の第16節が行われ、Y.S.C.C.横浜とペスカドーラ町田が対戦。横浜は3-5で敗戦した。 試合を終え、横浜の稲葉洸太郎監督と高橋響が記者会見に出席した。
町田の“冷静さ”を痛感した
●稲葉洸太郎監督|Y.S.C.C.横浜 ──試合を振り返って。 準備してきた狙い通りの攻撃ができ、うまくいっていた部分もかなり多かったなという印象です。インプレー中は相手がいい形をつくれていなかったとも思いますし、ポジティブにゲームを見ていました。 ただ、やってはいけない個人のミスが出てしまい、最終的にはゲームの進め方を知っている町田の“冷静さ”を痛感した試合になりました。内容どうこうではない勝ち方や試合の締め方の、プレー選択の力が足りなかったのかなと思います。 ──ピッチ全体を使ってパス回しをしながら攻撃の形をつくりつつ、チャンスの場面では必ず個の強さを出して、ゴールに迫れていた点が印象的でした。そこから実際に得点にもつなげられたことについて、チームや選手個人の成長をどう感じていますか? 個の力を出してほしいという話はシーズンを通して伝えていますし、今日の試合に関しては町田のカウンターが鋭いこともあり、自分たちの攻撃の終わらせ方にこだわろう、と。シュートで終われば高い位置でのキックインやコーナーキックにつながるので、「必ずフィニッシュで終わろう」というところは特に伝えました。 中断期間には、ピヴォに当てた後の絡みも含め、 前への意識を高めるためにみんなで練習に取り組んだので、その成果が今日は出たんじゃないかなと感じています。また、スペースアタックとして、ピヴォがいないスペースを使う攻撃も最近増えてきているので、そこがかなり功を奏しているのかと思います。 ──山口勝輝選手の出場時間が増えてきていますが、彼に期待しているところや評価を教えてください。 ボール回しの技術の高さはもちろん、現状フィクソの選手が少ないチーム状況で、彼はいろんなポジションでプレーできるので頼りにしています。 少し攻撃にシフトしたい時は、(野尻)大和を使うこともありますが、勝輝は攻撃のリズムをつくりつつ後ろを締めることもできるので、そこはバランスを見て起用を決めています。 ──安井嶺芽選手と小林歩夢選手のコンビネーションがすごく光っていましたが、監督から見た手応えを教えてください。 先ほど話したスペースへ出ていく攻撃については、あの 2人を中心に行われていますよね。相手が前に出てくる分、2人の連係でチャンスをつくるのはチームとしての狙いでもありますし、そこをしっかりと体現してくれているので、とても感謝しています。 ──今日は元日本代表監督のセルジオ・サッポ氏が来場しました。稲葉監督にとっては、現役時代に初めて日本代表に呼ばれた時の指揮官でもありますが、かつての恩師の前で監督として試合に臨んだ思いや、話したことなどがあれば教えてください。 サッポは、コロナ禍だった頃からずっと「日本に行きたい」と言ってくれていたのですが、メッセージが届くだけでなかなか来ないな、と(笑)。そうしたら今度こそ久しぶりに来日するという話になったので、治くん(難波田治/ペスカドーラ町田コーチ)と良太くん(石渡良太/ペスカドーラ町田コーチ)も今日はそろうということで、“サッポジャパン”のメンバーで感謝と功労を称えられたらなと思い、日本代表サポーターのメンバーにも声をかけて、コールと花束を渡す場を設けさせてもらいました。 家族の紹介をしたり思い出話をしたり他愛もないことしか話はしていないですけど、自分が選手ではなく、指揮を執る姿を見てもらえたのは感慨深かったですね。ただ、勝てなくて悔しかったです。