部下などから5800万円超の借金をした市職員 返済しないまま亡くなる なぜ巨額に 愛知・豊橋市
メ~テレ(名古屋テレビ)
「個人間の問題」と言い切れるのでしょうか。愛知県豊橋市の男性職員が、部下など50人あまりから5800万円を超える借金をして、返済しないまま亡くなりました。なぜこれほど巨額になるまで止められなかったのでしょうか。 「100万円以上貸しました。貸したものは返してよと」(お金を貸した元部下) 悔しさをにじませる男性。100万円以上を貸した相手は、自身の上司で定年退職を間近に控えていた、愛知県豊橋市の課長級の男性職員でした。 「お金を返すのは普通は筋じゃないですか。逆に貸した時の自分がバカだったなという思い」(お金を貸した元部下) 課長級職員と同じ部署で働いていたという元部下の男性。2020年夏ごろから「家庭の事情」などを理由に何度も電話やメールで借金を申し込まれたということです。 相手が上司だったことや、その人柄から断りづらかったと言います。 「誰が見ても温厚で優しくて問題を起こすような上司ではないと自分は認識しています。退職が間近でしたので、『退職金で返す』と本人は言っていました」(お金を貸した元部下)
お金を返さないまま課長級職員は死亡
元部下の男性は最終的に100万円以上を貸すことに。 ところが、この課長級職員は借りたお金を返さないまま、2021年11月に死亡しました。 直後から、亡くなった課長級職員が複数の部下からお金を借りていた事実が広まりました。 お金を貸した人からは、 「仕事に熱心だったし、人をだますような人間とは思えなかった」 「最初は少額で、私ひとりを頼ってきたと思ったから。まさか他に多数の人からも同様に借りているとは思っていなかった」などの声が上がっています。 お金を貸したという部下たちは弁護士と相談。その過程で、課長級職員は、部下や知人など、あわせて50人余りから借金を重ねていたことがわかりました。 債務整理を担当する弁護士が示した資料によると、57人から総額5854万円。内訳は1人10万円以上がほとんどで、100万円以上が13人。中には1275万円を貸した人もいました。