記者が“闇バイト”に応募してみたら… 「タタキ(強盗)でもいいっすよ」「それなりに痛い目に遭っちゃいます」 勧誘役が語る“犯行”の裏側 相次ぐ強盗事件の入り口に
◆“闇”の採用担当者 「自分たちはその辺かなり気を使っていて、見張りの人間がいるんですよ。警察関係の車両が近くに止まっていないか、身内の人間が帰ってきていないとか、それを確認した上で『ももちさん』に行ってもらう」 ◆記者 「私自身が受け取ったものを持っていなくなったらどうなる?」 ◆“闇”の採用担当者 「必ず捕まえにいく。それなりに痛い目に遭っちゃいますよ」 ◆記者 「今まで逃げて捕まった人は?」 ◆“闇”の採用担当者 「もちろん。身分証も先に出してもらうんで、ももちさんの免許証をもらうとするじゃないですか。もちろん逃げたらその家にも行きますし、家の周りも捕まえるまで必ず見張るので。最悪、親の所にもいきますし。覚悟は必要ですけど、変なことしなければ僕たちがももちさん側に何かをするっていうわけではないですし」 次々に恐ろしい言葉を投げかけてくる“闇”の採用担当者。 このところ逮捕者が相次ぐ強盗についても尋ねてみると… ◆記者 「強盗とかって…」 ◆“闇”の採用担当者 「そういうのではまったくない。やりたいですか?」 ◆記者 「(求人は)あるのはある?」 ◆“闇”の採用担当者 「まあ、はい。タタキ(強盗)の方がいいっすか?」 ◆記者 「タタキの方が稼げる?」 ◆“闇”の採用担当者 「タタキって運なんですよ。どこどこのお宅に何千万円あるって実際に行ったら20万円しかないとか。カネになんないし、そっちのほうが罪重くなるんで、リスクに対してリターンがあいまい過ぎるかなって。もしよろしければタタキでもいいっすよ」 「強盗」も紹介できると明言しました。
ここで記者が身分を明かすと… ◆記者 「私、テレビ西日本の記者なんですけど、このままお話を聞いても大丈夫か?…通話がきれましたね」 この後、闇の採用担当者と連絡がつくことはありませんでした。
いったん「闇バイト」に応募してしまうと、犯人グループ、いわゆる指示役に個人情報を握られることになります。 そのため、すでに逮捕されている実行役の中には「家族にも危害が加えられるかもしれないと思って断れなかった」「逃げたら殺すと言われた」と供述している容疑者もいて、末端の実行役は逆に内輪で脅されたりすることもあるようです。 こうした現状もあり、警察庁の幹部が異例の呼びかけを行っています ◆警察庁 生活安全企画課 阿波拓洋 課長 「犯罪に関わってはいけません。勇気を持って抜け出し、すぐに警察に相談してください。警察は、相談を受けたあなたやあなたの家族を確実に保護します。安心して、そして勇気を持って今すぐ引き返してください」 警察庁がこの呼びかけをした後、10月26日時点で少なくとも3人が保護されたということです。
テレビ西日本