成長できていない…。レンタル先で苦しむJリーグの逸材(6)ここ最近はとくに深刻…。J2で苦しむ20歳の天才
今季のJリーグも残すところあとわずか。多くの若手選手が元のクラブを離れ、自身の成長のためにレンタル移籍先で戦っている。しかしすべての若手が順風満帆ではなく、苦労のさなかにいる選手も多い。今回は加入先で苦しんでいるJリーグの逸材選手を紹介する(スタッツは11月3日時点のデータサイト『transfermarkt』を参照)
MF:名願斗哉(みょうがん・とうや) 生年月日:2004年6月29日 保有元クラブ:川崎フロンターレ レンタル先クラブ:ベガルタ仙台(J2) 今季リーグ戦成績:16試合0ゴール0アシスト 2023年から川崎フロンターレに所属する名願斗哉は、現在J2のベガルタ仙台で戦っている。同年に履正社高校からJリーグの強豪に加入した左サイドのアタッカーは、今年2月にレンタルで森山佳郎監督率いるチームに加入した。 川崎の選手層の厚さも相まって、2023シーズンの名願は出場機会をほとんど得られなかった。同年3月8日に行われたYBCルヴァンカップ・グループステージ第1節(対清水エスパルス)、7月12日の天皇杯3回戦(対水戸ホーリーホック)、12月12日のAFCチャンピオンズリーグ・グループリーグ第6節(対蔚山現代)でピッチに立ったが、それ以外の公式戦では出番がなかった。 主戦場をJ2に移してからも、やや厳しい状況が続いている。リーグ戦出場16試合のうち先発起用は2回のみで、ベンチにいないこともしばしば。懸念すべきは、直近になるほどスカッドに入れないケースが増えていることだ。7月14日の徳島ヴォルティス戦以降、リーグ戦でベンチに座った試合は2つだけである。 しかし試合でクオリティを示せていないかというと必ずしもそうではなく、たとえば6月8日のヴァンフォーレ甲府戦では途中出場から違いを見せている。可能性のあるドリブル突破を試み、データサイト『Sofascore』によれば94%のパス成功率を記録し、チャンスメイクにも貢献した。 何人ものタレントを輩出した川崎が目をかけた選手である。20歳という年齢を考えても、ここから挽回することは十分に可能だろう。
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