定年で退職金「2000万円」を受け取った父。銀行から「投資」をすすめられたそうですが、いまさら必要ないですよね…?
退職金は投資したほうがいい?
さまざまな使い道が考えられる退職金ですが、投資にも回したほうがいいのでしょうか。 ■投資のメリットとデメリット 投資のメリットは、インフレに負けない資産運用ができることです。また、運用次第では元本以上の収益を得られる可能性もあります。一方、デメリットとしては、元本割れのリスクがあること。特に、株式市場の変動が大きい時期に投資をすると、大きな損失を被る可能性もあります。 ■リスクを避ける 65歳という年齢を考えると、リスクの高い投資は避けたほうが無難です。ただし、全ての投資が高リスクというわけではありません。低リスクの債券型投資信託や、元本割れリスクの少ない金融商品もあります。重要なのは、自分のリスク許容度を正しく把握し、それに見合った投資方法を選択することです。 ■インフレへの対策 退職金を全額預金で持っておくと、今後のインフレにより実質的な価値が目減りしていく可能性があります。そのため、インフレに負けない程度の運用を検討することも一案です。退職金の一部を個人国債のような低リスクなものに振り分けるなど、安全性を重視しつつもインフレに対応できる運用方法を考えることが大切です。
まとめ
生活費が年金で賄えるなら、退職金を無理に投資する必要はないかもしれません。ただし、将来的なインフレや予想外の出費を考えると、一部を安全な投資に回すのは有効です。 いずれにしても退職金の運用に正解はありません。それぞれの生活状況や価値観、リスク許容度によって最適な方法は異なります。退職金は、長年の労働の対価であり、これからの人生を支える大切な資金です。慎重に、そして賢明に活用していきましょう。 出典 総務省 家計調査年報(家計収支編)2023年(令和5年) 家計の概要 日本年金機構 令和6年4月分からの年金額等について 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部