自分の髪の毛を抜いてしまう「抜毛症」や「パニック障害」… 4人に1人は心の病に 「心が弱いだけ?」 苦悩を抱える人々
ストレスが多い現代社会で、うつ病など“心の病”で学校に通えなくなったり、仕事ができなくなったりと、生活に支障をきたすほど悩んでいる人がいます。4人に1人がかかると言われている“心の病”ですが傍目にわからないことも多く、周囲の理解不足に苦しむこともあります。病と向き合いながら生活している人の今に密着しました。 【動画】「無意識に自分の髪を抜いている」デスクの周りが髪の毛まみれに…男性の当時の症状がこちら【2分4秒~】 ■順風満帆な人生から一転…「抜毛症」や「パニック障害」に 名古屋市内に住む29歳の蓮さん(仮名)は、「抜毛症」の対策のため右手の親指にだけ「付け爪」をつけています。 蓮さんは、自分で自分の髪の毛を抜いてしまう「抜毛症」という“心の病”を患っています。国立大学を卒業後、大手企業に就職し順風満帆でしたが、仕事が忙しくなった社会人5年目のとき、無意識に自分の髪の毛を抜いていることに気付きました。そして病院で「抜毛症」「パニック障害」などと診断されました。滑って髪がつまみにくくなる“指サック”や、気を紛らわせるためのおもちゃなど、いろいろ試しましたがどれも続かず…たどり着いたのが、親指の付け爪でした。 (蓮さん) 「髪の毛を挟みにくいというか、自爪の感覚じゃないので。これ(付け爪)になって以来、全然抜かなくなった」 付け爪に辿り着くまでは、抜いた髪の毛が大きな塊になるほど抜いてしまい、帽子をかぶって仕事していたことも。 (蓮さん) 「この部分(側頭部)を隠していた。基本的に両側頭部と後頭部を隠せればいいなと。抜毛症が出たとき、自分のデスクの周りが髪の毛まみれになるんですけど、自分が仕事を終えて帰るだけになったらこっそり(抜けた髪の毛を)集めていた」 今は落ち着いていますが、一時はパニック障害もひどく、タクシーやバスなどに乗ると動悸や吐き気が止まらず、無謀な行動をとることもありました。 (蓮さん) 「赤信号で止まりかけている車からドア開けて飛び降りたとか、気持ち悪くなってしまって。パニック発作のときってやっぱり吐きそうになるので、そういうときに胃の中に食べ物がないという状態を作っておくと、自分の心持ちとしてすごく安定するので、タクシー・バス・電車・飛行機とかに乗る前は絶食」
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