京都工学院・山口良治総監督、112得点に「昔を思い出しましたね」9大会ぶり白星「新しい歴史を」
第104回全国高校ラグビー1回戦(27日、京都工学院112ー0聖光学院、花園Ⅲ)京都工学院が聖光学院(福島)に完勝。全国優勝4度の伏見工を前身とし、9大会ぶり21度目の出場を飾り、2016年の校名変更後では初めての花園出場で白星を挙げた。伏見工ラグビー部の伝統を築いた山口良治総監督はスタンドで観戦。9大会ぶりの勝利を「長かったですね。(2000年度に)優勝したときの主将の大島が監督をして、伏見の魂を受け継いでいてくれる」と穏やかな笑みを浮かべて喜んだ。 京都工学院が挙げた「112点」には特別な思いがある。1975年に伏見工ラグビー部の監督に就任し、初の公式戦となった5月の京都府高校総体では強豪の花園高に0―112で大敗。打倒・花園を合言葉に弱小チームが、全国優勝4度の強豪への道を歩み始めた。 運命的なスコアに「昔を思い出しましたね」と山口総監督。「『信は力なり』の言葉をしっかり受け止めてくれていると思います。新しい歴史を築いていってほしい」と令和の選手たちに期待を込め、屈辱を味わった聖光学院にも「大敗が良い意味で悔しさにつながり、成長してくれるとうれしい」とエールを送った。(月僧正弥)