共働きの友人夫婦は老齢年金を「月30万円」もらえる?!片働きだと年金だけでの生活は難しいの…?
共働き夫婦は、もらえる年金が多い傾向にあります。なかには、夫婦で月30万円を超える年金を受け取る世帯も。 ◆【一覧表】厚生年金・国民年金の年金額&老後の1カ月の生活費と内訳 では、年金受給額の少ない傾向にある片働き世帯はどうでしょう。片働き世帯が年金だけで暮らすことは可能なのでしょうか。 本記事では、共働き世帯と片働き世帯が受け取れる年金額を紹介します。老後にかかる生活費についても紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。 ※金額等は執筆時点での情報にもとづいています。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
老後の生活費はいくらかかるのか
まずは、年金生活を送る65歳以上の世帯がどれくらいお金を毎月使っているのか確認しましょう。 総務省統計局「家計調査報告書(家計収支編)」によると、65歳以上の夫婦のみ無職世帯の平均支出とその内訳は以下のとおりです。 ●65歳以上の夫婦のみ無職世帯の支出(月額) ・食料 7万2930円 ・住居 1万6827円 ・光熱・水道 2万2422円 ・家具・家事用品 1万477円 ・被服及び履物 5159円 ・保険医療 1万6879円 ・交通・通信 3万729円 ・教育 5円 ・教養娯楽 2万4690円 ・その他の消費支出 5万839円諸雑費 1万9835円交際費 2万4230円仕送り金 969円 ・直接税 1万3090円 ・社会保険料 1万8435円 ・合計 28万2497円 税金や社会保険料を含めた平均支出は月28万2497円です。もちろん持ち家か賃貸かなどの生活スタイルにもよりますが、夫婦で月30万円の年金を受け取れる場合は年金だけで暮らせる世帯も多いでしょう。
共働き夫婦は「月30万円」の年金をもらえるのか
片働き世帯と比較して年金受給額の多い共働き夫婦ですが、月30万円の年金をもらえる世帯はどれくらいいるのでしょうか。 現役時代に会社員や公務員としての勤務経験がある厚生年金受給者の受給額を確認しましょう。 厚生労働省年金局「令和4年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金受給者の年金受給額(国民年金+厚生年金)は以下のとおりです。 ●厚生年金受給者の年金受給額分布(国民年金+厚生年金) 年金受給額 割合 ・月額1万円未満 0.38% ・月額1万円以上2万円未満 0.10% ・月額2万円以上3万円未満 0.34% ・月額3万円以上4万円未満 0.59% ・月額4万円以上5万円未満 0.64% ・月額5万円以上6万円未満 0.96% ・月額6万円以上7万円未満 2.57% ・月額7万円以上8万円未満 4.30% ・月額8万円以上9万円未満 5.80% ・月額9万円以上10万円未満 7.03% ・月額10万円以上11万円未満 7.05% ・月額11万円以上12万円未満 6.47% ・月額12万円以上13万円未満 5.91% ・月額13万円以上14万円未満 5.79% ・月額14万円以上15万円未満 5.96% ・月額15万円以上16万円未満 6.21% ・月額16万円以上17万円未満 6.51% ・月額17万円以上18万円未満 6.62% ・月額18万円以上19万円未満 6.32% ・月額19万円以上20万円未満 5.69% ・月額20万円以上21万円未満 4.75% ・月額21万円以上22万円未満 3.56% ・月額22万円以上23万円未満 2.40% ・月額23万円以上24万円未満 1.58% ・月額24万円以上25万円未満 1.04% ・月額25万円以上26万円未満 0.64% ・月額26万円以上27万円未満 0.37% ・月額27万円以上28万円未満 0.21% ・月額28万円以上29万円未満 0.10% ・月額29万円以上30万円未満 0.05% ・月額30万円以上 0.08% ・平均年金月額 14万3973円 *厚生年金保険受給権者には、特別支給の老齢厚生年金の定額部分の支給開始年齢の引上げにより、定額部分のない報酬比例部分のみの 65 歳未満の受給権者が含まれている 厚生年金受給者のうち、46.13%が月額15万円以上の年金を受給しています。そのため、夫婦ともに月15万円以上の年金をもらい合計受給額が月30万円を超える世帯も多いでしょう。 では、厚生年金受給者で月15万円以上の年金を受け取るには、現役時代にどれくらいの平均年収があればいいのでしょうか。以下の条件でシミュレーションしてみます。 ・1973年生まれ ・23歳から65歳到達まで会社員として勤務 ・65歳から年金受取を開始 シミュレーションの結果は以下のとおりです。 ●平均年収ごとの目安年金受給額(額面) 平均年収 年金受給額の目安(額面) ・200万円 月10万7000円 ・300万円 月12万7000円 ・400万円 月14万2000円 ・500万円 月16万2000円 ・600万円 月18万1000円 ・700万円 月19万7000円 ・800万円 月21万3000円 ・900万円 月23万4000円 現役時代の平均年収が500万円あれば、月15万円を超える年金をもらえます。働く期間によっても受給額は異なりますが、一つの目安にしてみてください。