恋愛成就願うスイーツ 氷見「きんつば本舗次郎平」×高岡の手芸教室「HIMENA」 垂姫神社の伝説にちなみ
●琥珀糖、パッケージにリボン 氷見市大野の老舗和菓子店「きんつば本舗 次郎平」は、垂姫(たるひめ)神社(同市薮田)の恋伝説にちなみ、恋愛成就を願う新スイーツをつくった。氷見産フルーツをふんだんに使用した琥(こ)珀(はく)糖で、パッケージには高岡市の手芸教室「HIMENA」の協力で愛らしいリボンが彩る。「愛の神社」をPRする名物になるよう期待を込めている。 「恋珀(こはく)糖」と名付けたスイーツは、イチゴ、イチジク、ブルーベリー、灘浦みかん、キウイを用いたハート形の琥珀糖で外側はシャリッと、内側はゼリー状の口溶け優しい食感が楽しめる。貝をイメージしたリボンが添えられ、相性を占う恋みくじが同封されている。 ブリ漁が盛んな薮田海岸に残る「垂姫伝説」は山で暮らす仙女・垂姫と海底に暮らす海人の恋物語。山の神、海の神は仲が悪かったため2人の恋に反対したが、住民が岬に社を建立して祈願したところ、山と海の神は手を結び、恋を許した。垂姫は人魚となって海人の元へ嫁ぎ、大漁をもたらしたと伝わる。 次郎平は神社の存在を多くの人に知ってもらいたいと新スイーツの開発を企画し、婚活イベントも手掛ける「HIMENA」と薮田地区の「垂姫伝説伝承会」の協力を得て実現した。今後は市立図書館と連携し、伝説の読み聞かせを行う。 次郎平の加野邦彦専務は「伝説が埋もれるのはもったいない」と願い、HIMENA主宰の畑美代栄さんは「婚活イベントと結び付け、氷見を恋人の聖地にしたい」と話した。 恋珀糖は1パック20個入りで、店頭で販売している。11月6~12日は富山大和で開かれる県菓子工業組合のイベントに出品する。