阪神・小幡 鳥谷化計画「どうしても143試合全部出たい」 近本&中野を手本に鉄人ボディーつくる
“飛び級”で鉄人を目指す。阪神・小幡が、西宮市内の球団事務所で契約更改し400万円増の年俸2500万円でサイン。来季は木浪とのレギュラー争いを制するどころか、遊撃での全試合出場を目標に掲げて、勝負の一年へ意気込んだ。 「球団の方にも(来季への課題として)試合数と言われた中で、どうしても143試合全部出たいという気持ちが強くなりました」 20年の54試合が自己最多の24歳は、当面の目標に見えたレギュラー獲りのもっと先を見据えていた。「まだ100試合も経験してないですけど。毎年レギュラーを獲ると言ってきている中で、もっと具体的な数字を出した方が自分もそこに向かっていける」。実績、経験で勝る木浪を飛び越えて、一気に球団では15年の鳥谷以来となる遊撃での全試合出場の偉業に到達する姿を思い描いた。 そのサクセスロードが簡単でないことは百も承知。今季もチーム内で全試合出場は中野のみとあって「近本さん、中野さんを見て、やっぱり体が強いなと。その中で練習に入る前の準備、トレーニングを近くで見られている。そこを目指して」とシーズン中は“最高のお手本”の準備やトレーニング法も参考に、そして今オフは体幹強化に重点を置いてウエートトレーニングの量を増やす。 6年目の今季は開幕3戦目だった3月31日の巨人戦でシーズン初打席初本塁打と快発進。その後も不振の木浪に代わって6月から7月にかけては先発出場を続けたが、7月17日の巨人戦の走塁中に左太腿裏の肉離れを発症し長期離脱するなど、“尻すぼみ”な一年になってしまった。 「ただ(体が)大きくなっても意味がないので、動ける状態で大きく、というのは考えています」 故障にも疲労にも負けない、耐久性抜群の「鉄人ボディー」で勝負の7年目を駆け抜ける。(遠藤 礼) ○…シーズン全試合遊撃で先発出場は今季、長岡(ヤ)が達成している。阪神の選手が来季達成すれば15年の鳥谷敬以来10年ぶり。鳥谷は12年から4年連続遊撃で全イニング出場だった。