実は1つの取引先・業種だと危険!…「ひとり代理店」は専門家にならないのがメリット
専門性が高いと紹介は受けやすくなる
このように特定の会社の販促担当をしていると、起業していようが会社に勤めていようが、1社がダメになってしまえば、共倒れになることもあります。 住宅専門の広告代理店の場合は、専門が住宅とはっきりしています。「住宅×販促」で困っている人からの相談があれば、「住宅専門の代理店〇〇さんに頼んでみては」と紹介してもらえる状況がつくれます。 得意ではない飲食店や製造業の販促の紹介を排除することができます。業種を定めないオールマイティな販促担当よりも専門性のある販促担当はたくさんの紹介をしてもらえる可能性があります。 業界が沈むとあなたも沈むことに しかしデメリットもあります。新築が売れない住宅不況になってしまえば、お客様が全員売上げに苦戦します。売上げが落ちていくタイミングが同じなのです。 売上げ好調だったA社もB社も時期を同じくして集客や売上げに困りはじめます。「なんとかしてくれ」が重なり、十分な提案ができなくなります。時間もなく、精神的にも追い込まれていきます。あなたの売上げも利益も落ちていきます。 特定の会社専属で販促担当になることや、特定の業種のプロフェッショナルとなることは、知識も経験も必要で、誰しもできることではありません。他者の参入も難しいでしょう。 ですが同時に、リスクもあると認識しておきましょう。これを回避するには、特化しないことです。忙しく追われているときにこそ、他の業種のお客様を断らず、真摯に対応しましょう。
規模の大きいところは安心だけど…
会社や取引の規模はどうでしょう。取引会社の規模が大きくなればなるほど、有名企業であればあるほど、仕事をしていて嬉しくなることもあるでしょう。規模の大小で判断し、力や時間の注ぎ方を変える人もいます。 そして、規模の大きな企業の受注金額は大きく、個人経営の店舗や会社の仕事を「これっぽっちの売上げか」と次第に距離を置くようなこともあるかもしれません。 小さな売上げを継続することで大きくできる しかし、個人経営の店舗や中小企業など規模に関係なく取引をすることで、リスクヘッジになります。小さな仕事をたくさん集めて形成された売上げは1社が倒れたくらいでは揺るぎません。1つの業種が不況に陥っても、共倒れになることはありません。 規模や金額は問わず、どんな仕事も「ありがたい」と受注することが大切なのです。 あなた1人しかいない「ひとり代理店」にとっては、大きな会社の売上げに頼るのは、生活を脅かす可能性のあるリスクでしかありません。 薄く広く知識を持ち、多彩な業種の、多様な仕事を請けること。売上げの柱をたくさん持つことによって、安定した経営を続けられるのです。 小宮絵美 ひらり宣伝社代表
小宮 絵美
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