「保守分裂避けよ」フジテレビ客員解説委員・平井文夫氏が講演 仙台「正論」懇話会詳報
今月13日に仙台市青葉区で開催された第76回仙台「正論」懇話会。講演を行ったフジテレビ客員解説委員の平井文夫氏は、希望すれば夫婦それぞれが結婚前の名字を名乗ることができる「選択的夫婦別姓制度」の導入やLGBTなど性的少数者への理解増進を声高に叫ぶリベラル勢力の狙いを分析。「保守が分裂してはいけない」と訴えた。 安倍晋三元首相が凶弾に倒れてから約2年5カ月が過ぎ、保守層の「自民党離れ」が指摘されている。講演の中で平井氏は「リベラルすぎる。(選択的)夫婦別姓(制度導入の是非)で自民は分裂するのではないか」という声を聞くことが多くなったと紹介した。 立憲民主党の野田佳彦代表は選択的夫婦別姓の議論を進める意向を示しており、「自民党を揺さぶりたい」としている。その真意について、平井氏は「揺さぶるだけ揺さぶって、自民が分裂することを期待しているのではないか。本気で夫婦別姓をやる気があるとは思えない」と述べた。 一方、経団連は、選択的夫婦別姓制度の早期実現を政府・与党に働きかけている。これについて、平井氏は「確かに(現状では)ビジネスで困ることがあるかもしれない。ただ、戸籍とか姓とか社会の根源を、経済の合理性だけで変えてはならない」と強調した。 産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)が今年9月に実施した合同世論調査では選択的夫婦別姓について、「夫婦同姓制度を維持した上で、旧姓の通称使用を広げる法整備をする」が46・5%を占め、「賛成」は38・9%、「反対」は12・0%だった。 平井氏は「冷静になって一部マスコミや団体の噓を見抜き、それに乗せられてはいけない。保守が分裂してはいけない」と警鐘を鳴らした。