阿部巨人4季ぶりV奪回の課題にも 「守備の名手」に何が? 2年目内野手に起きている"異変"とは
巨人は9月1日に行われた阪神戦(甲子園)に3-1(7回降雨コールド)と勝利。先発の菅野智之は両リーグ単独トップの13勝目をマーク。首位広島には0.5差を死守している。 【動画】門脇がスクイズ失敗後、勝ち越しの適時打を放ったシーン 悪天候の中、7回のバント攻勢が効果的に生きた。7回先頭の大城卓三が左前打で出塁すると、続く吉川尚輝は足を生かして、三塁線へバント、内野安打をもぎ取った。無死一、三塁の形を作ると続く門脇誠はスクイズ失敗した後にヒッティングに切り替えさせられ、勝ち越し適時打をマーク。2-1とリードした後も尚、無死一、三塁で今度は小林誠司が三塁線に向け、初球にスクイズをしっかり決め、ダメ押しの3点目を追加した。 投げてはベテランの菅野がしっかり試合を作った。7回7安打1失点で両リーグトップとなる13勝目をマーク。昨季自己ワーストの4勝だったベテラン右腕が優勝へ向かうチームを後押ししている。 首位の広島とは0.5差とぴったり並走している。今後もし烈な首位争いが予想される中で、気になる課題も浮上している。 「7番・遊撃」で先発した門脇はこの試合、2失策。初回一死一塁の場面、森下翔太の遊撃への打球をファンブルし、その後、失点につながっていた。さらに4回一死一塁の場面では前川右京のファーストゴロを大城が処理して、門脇へ。1アウトを取った後にベースカバーに入った菅野への送球が乱れて、ボールはカメラマン席に飛び込んだ。 門脇は今回の阪神2連戦で3失策を記録。門脇といえば、昨年ルーキーイヤーでまず頭角を現したのが、安定した守備力にあった。 球際の強さ、安定したスローイングや俊敏な動きなど首脳陣に認められ、ついにはチームの「聖域」だった坂本勇人が長く守っていた遊撃コンバートを決断させた。 しかしその門脇はここまでセ・リーグ遊撃手部門でリーグワーストとなる「12失策」(1日現在)を記録。力強い守備で再三、チームを盛り立てている一方で、1日の試合においては森下の打球をファンブルするなど、丁寧さに欠くプレーも目立っている。 打撃面でもここまで105試合に出場し、打率「.234」、0本塁打、13打点と低迷。シーズン当初は門脇にクリーンアップを任せる構想もあったが、現在は下位の打順にとどまっている。何といってもシーズン終盤の優勝争いにおいては、ワンプレーの重みが増すとあって、大事な遊撃ポジションにおいては取りこぼしないプレーが求められそうだ。 今季は背番号「5」も託され、レギュラー定着へと期待された若武者がし烈な優勝争いで存在感を示せるか。今後も注目を集めそうだ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]