マー君初勝利もNYメディアは辛口評価「まだ24億円エースの投球ではない」
ヤンキースの田中将大(28)が14日(日本時間15日)、本拠地で行われたインターリーグ(交流戦)のカージナルス戦で3度目の先発マウンドに立ち、6回1/3を投げて3失点という内容で、打線とブルペンの助けを借りて、今季初勝利を手にしたが、地元ニューヨークのメディアの評価は辛口だった。 ニューヨークデイリーニュース紙は「田中はようやく今季初勝利を挙げたが、まだヤンキースのエースのようではない」という厳しいタイトルで、この試合を伝えた。 「田中にとってはベイビー・ステップ(小さな一歩)だ」という表現で、書き出されている記事は、「ヤンキースの右腕は、大幅な改善を見せた。ヤンキースは5連勝。田中は変化球を有効に使うピッチングを披露し、思ったところに投げることができ、安定していた。今年初めてのクオリティースタート(先発で6回以上投げて、自責点3以内)だった」と、結果に対しては及第点を与えている。 しかし、ヤンキースの開幕投手を務め、エースである田中に対する見方は厳しく、エースにふさわしいピッチングだったかどうかについては、疑問符をつけた。 「よくはなっている。しかし、ヤンキースのエースとして2200万ドル(約23億9000万円)の年俸をもらっている投手にしては、まだ満足のいくものではない。開幕のレイズ戦で大乱調だったこともあり、今季は14回を投げて自責点が13もある」 田中は、その立ち上がりにカージナルスの3番のカーペンターに先制の2ランを浴びたが、「田中はカーペンターに対して、全ての球を見せた。シンカー、スライダー、スプリッター、フォーシーム。カーペンターは、これらのうち3球をファウルした。そのうちの2球はフルカウントからだった。田中は、最後はファーストボールを投げたが、これが甘く入り、ホームプレートの上にかかりすぎた。カーペンターは、この球をうまく打ち、右中間へ入れた」と、配球について問題ありと指摘した。 ヤンキースの捕手、ロマインは、この場面を振り返り「田中はあの打席はよく戦ったと思う。全ての球を投げたしね。カーペンターはいい打者なんだ。シンプルにそういうことだ」とコメントを残している。