＜巨・D＞8回、申告敬遠で出塁する岡本和（撮影・尾崎　有希）

　◇セCSファイナルステージ第3戦　巨人1―2DeNA（2024年10月18日　東京D） 　【牛島和彦　視点】巨人打線の流れが悪い。吉川不在の状況で阿部監督はオーダーを組むのに苦労している。この試合は1番・長野、2番・オコエ、3番に丸を入れた。4番の岡本和の前にいかにして走者を出すかというテーマで組んだのだろうが、思惑通りにはいかなかった。 　3回1死二、三塁、オコエと丸で好機はつくったが、岡本和は申告敬遠。8回2死二塁でも申告敬遠で勝負を避けられた。DeNAベンチは岡本和さえ避ければ、簡単には点は取られないと思っている。3回1死満塁では大城卓が中前に抜けそうな打球を牧の好守に阻まれたとはいえ、5番以降はノーヒット。“岡本和の前”ではなく“岡本和の後ろ”をどうにかしない限り、得点力は上がらない。 　5番に相手投手が嫌だなという打者を置きたい。丸でもいいが、第2戦で5番を打った坂本を調子の良しあしに関係なく使ったらどうだろうか。経験があり、怖さもある坂本なら岡本和を簡単に歩かせられない。後がない巨人。坂本を使い切らないともったいない。（スポニチ本紙評論家）