日本高野連に所属しない選手たちは「リーガ・サマーキャンプ」に何を求め、何を感じたのか?
【IMGアカデミーから参加】 アメリカのIMGアカデミーに通う宮部敢太は直近のシーズン、ヒジに全治6カ月のケガを負ってプレーできず、実戦機会を求めてリーガ・サマーキャンプに参加した。知人に聞いた父が勧めてくれた。 宮部は小学5年生の頃にIMGのキャンプに参加し、豪華施設と優しいアメリカ人コーチ、量より質の練習に魅了されて中学からIMGに通うことに決めた。渡米前に英語はまったくできなかったが、特別クラスで2年間学び、中学3年から一般クラスに移った。 「IMGにはいろんな国の人が来るから、各国の文化を学べるのが一番よかったです。野球のレベルが高い人が多いので、一緒にプレーして学べるし、話も聞けるし。コーチもプロ出身が多いので、教え方も上手です。少人数にひとりのコーチがつくので、練習しやすい環境です」 宮部にとって、日本の同級生と野球をするのは小学生以来だった。 「みんな野球IQが高くて、一緒にプレーして楽しかったです。たとえば、試合前のアップではダッシュを多めに入れたり、夜はみんなで素振りをしに行ったり。IMGには素振りをする選手はいないですし、日本の野球のいろんな部分が見られたのはよかったです」 素振りをはじめ、世界の視点から見ると、日本の野球文化は良くも悪くも独特だ。髪型は丸刈りで、ウォーミングアップはチーム全体で一糸乱れぬように行ない、試合中はベンチから大声を張り上げる。そうしたスタイルは以前より減ってきたとはいえ、軍隊や教育の影響は今も残っている。 「正直、自分には合ってないなって思います。アメリカのスタイルのほうがいいですね。のびのび野球をやるのが好きなんです。あまり縛られたくないので」 では、リーガ・サマーキャンプはどう感じたのか。 「アメリカとほぼ一緒ですね。声出しやウォーミングアップをみんなでするチームもあるけど、僕のチームは各自でアップをします。やるべきことはしっかりやり、ある程度自由に任されているという感じでした。ほかのチームではなく、今回のチームでよかったですね。たまたまですけど(笑)」